「女性メンバーの入会は形だけ」イギリスの超名門コースのドレスコードに女性記者が怒り心頭
8月4日から開催される「AIG全英女子オープン」の会場となるミュアフィールドのドレスコードが、ちょっとした話題となっている。
発端は、メディアデーに招待されたゴルフ専門誌記者のハンナ・ホールデンさんのツイート。ディナーや表彰式の際、「男性はジャケットとネクタイ着用、女性はジャケット、あるいは長袖のドレス」としてあったことに対し、「男性ならジャケットとタイは普通に持っているけれど、女性は長袖のドレスなんか普通には持っていない。この時世、クラブハウスでディナーをとるのに、腕と肩を隠さなければならないなんてナンセンス」と批判。
さらに「全英女子オープンの開催コースでは、明らかに女性に制限を加えている。ただ女性メンバーを入れただけで試合の開催が許されるなんておかしい。ほかにも開催したいコースはいくらでもあるはず」と怒りのツイートを投下した。
もともとミュアフィールドは男性だけのクラブだったが、これが批判の的となり、R&Aは同コースを全英オープン開催のローテーションから除外。これを受け17年、ついに273年続いた“女人禁制”を撤回し、ローテーションに復帰したという経緯がある。これに対しホールデンさんは、「女性メンバーの入会は形だけ。それなのに全英に復活したのはおかしい」と批判したのだ。
もちろん、プライベートクラブがどのような服装規定を作ろうと自由だし、同クラブでは「男女のメンバーの意見を聞いてドレスコードを決めている」としている。しかし、ホールデンさんは、「こうした女性を歓迎しない雰囲気が、どれだけ多くの女性をゴルフから遠ざけているのだろう?」と疑問を投げかけているというわけだ。
コロナ下で女性ゴルファーが急速に増えているイギリス。これまであまり注目されていなかった問題だけに、論議は尽きそうもない。
週刊ゴルフダイジェスト2022年6月14日号より
こちらもチェック!
- EV(電気自転車)がなかなか普及しない理由の一つに、充電スポットの問題がある。車が欠かせないゴルファーにとっても、長距離の運転にあたっては充電場所が一番のネックになる。そんな問題を解決すべく、イギリスでゴルフ場を中心とした充電スポットの拡充に向けた動きが加速している。 イギリス・チェシャー州に本社を構える「ゴルフマネジメントグループ」(GMG)が、ソーラーパネルや充電スポットの設置で英国の……
- イギリス南西部のウェールズに、間もなく前代未聞のゴルフ場が完成するという。 完成するのは、18ホールを有する“地下ゴルフコース”。最深部は地下約150m、移動にはケーブルトロッコが利用され、全4層に分かれるコースに到着するという。現在、明らかにされているのは第1層のパターコースだけで、残りの3層は未公開。大方の予想では、パターコースになるのでは? と目されるが、もしショットできるとしたら、……
- 『ジェンダーフリー』が叫ばれる昨今、イギリスでは、女性専用のティーイングエリア、いわゆる「レディースティー」という概念が疑問視され始めている。 現在はまだ30コース前後という話だが、イギリスではレディスティーをなくす動きが出てきており、これが2022年のトレンドになる可能性を秘めているとか。たとえば、ロンドンの北30kmに位置する「ザ・ハートフォードシャーG&CC」では、伝統的なレ……