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「僕はまだ無名だけど…」バイロン・ネルソンで逆転Vのイ・キョンフン。大会連覇は史上4人目

PGAツアーの「AT&Tバイロン・ネルソン」で、松山英樹やジョーダン・スピースらを退け、イが大会連覇を達成した。

初日から「60」が飛び出すなど伸ばし合いの展開のなか、最終日首位と4打差の6位タイからスタートしたイは、序盤からバーディを量産。12番のイーグルでトップに立つと、最後までパットを決め続け、通算26アンダーで優勝した。

「去年(の優勝)もうれしかったけれど、今年は両親や妻、娘(10カ月)が見守るなかの連覇。信じられない気持ちです」と30歳は喜色満面。

大会連覇はS・スニード、J・ニクラス、T・ワトソン(3連覇)に続く史上4人目の快挙。レジェンドたちに並んだ感想は、「本当にアメイジング。僕はまだ無名だけれど、これから皆さんに名前を覚えてもらいたいです」と控えめだった。

韓国ツアーの賞金王に輝いたこともあり、20歳から参戦した日本ツアーでは2勝を挙げている。その後米国下部ツアーに挑戦し、19年にPGAツアー昇格。昨年初優勝を飾ったあとはなかなか結果が出せず、今季はまだベスト10すらなかったが、相性の良い大会で逆転Vに成功した。

勝因の1つは「昨年勝ったときのパター(オデッセイ オー・ワークス 2ボール FANG BLACK)に戻したこと」。今季はアンサータイプを使っていたが、前週に思い立って2ボールに戻し、パット貢献度3.894という好結果を生み出した。

地元テキサス出身のスピースは1打差の2位に終わると、「今日は後半風が強くてすごく難しいコンディションだった。そんな中ノーボギーだったんだから凄い」と9アンダー「63」をマークしたイを称賛した。

童顔のぽっちゃり君だが、意外にもロックが大好き。もしプロになっていなかったら歌手になりたかったそうで、幼い頃は歌のレッスンも受けていたのだとか。今でも唯一の趣味は「カラオケ」。得意の歌を披露すれば知名度も上がるかも?

まだまだ勝ち星を重ねそうな予感(写真は2021年ZOZOチャンピオンシップ。PHOTO/Hiroaki Arihara)

週刊ゴルフダイジェスト2022年6月7日号より