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【スウィング研究】河本力「左肩がまったく浮かないから“厚いインパクト”で飛ばせる」

10月のアベマTVツアー「TIチャレンジin東条の森」で優勝した、日体大4年の河本力。恵まれた体型から放たれる迫力のドライバースウィングを、プロコーチの江連忠が解説。

PHOTO/Tadashi Anezaki

河本力
かわもとりき。2000年3月生まれ。愛媛県出身。183センチ。ゴルフは5歳から。AbemaTVツアーのTIチャレンジin東条の森で優勝。300ヤードをはるかに超える飛距離が武器。姉はプロの河本結

インパクトでも重心が低いまま

河本くんは、自分が小学校1年生から教えている杉原大河と同級生で、小さいときから仲が良いので、よく見ていました。明るい性格で、練習中から普段使わないような球筋を遊び感覚で打ち分けたりします。「こういう球を打って」と言うとその通りに打てる。タイガーみたいなところがあるんです。


グリップは若干ストロング。そのぶんアドレスがハンドファーストで、飛ばそうという気持ちが伝わってきます。低い重心を保ってバックスウィング、手を使わずに体の捻転でトップまでクラブを上げていくので、とてもバランスがいい。ダウンスウィングに入って体の捻転がマックスになっても目線がズレないのは精度の高さにつながります。切り返しからインパクト前まで左肩が右肩よりも低い位置をキープできているので重心は低いまま。左肩が上がらないから地面のボールもとらえやすい。飛距離だけではなくアイアン巧者ぶりがわかります。

CHECK 1
手を使わず体の捻転だけで上げる

「手でクラブを引いたり、持ち上げる動きがないから、アドレスの低重心をキープしたままトップまで上げることができます」(江連)。上半身の前傾、骨盤の角度もキープされている

CHECK 2
上半身が浮かないから“目線”が安定

顔の向きが変わらず、インパクトゾーンで目線が安定しているのは、中島くんと同様に正確性の高さがうかがえます」(江連)。後方から見えるとパットのストロークのように余計な動きがないのがわかる

週刊ゴルフダイジェスト2021年12月14日号より