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未勝利ながら賞金17億円! “ZOZO”で松山とV争いのトリンガーリってどんな選手?

「ZOZOチャンピオンシップ」最終日最終組を松山英樹と回り、優勝争いを演じたキャメロン・トリンガーリ。日本ではあまりなじみがないが、どんな選手?

イーグル締めで優勝を決めた松山を我がことのように喜び「素晴らしいショットでグリーンをとらえ、パットまで決めたんだから、まるで物語を見ているようだった」と勝者を称えたトリンガーリ。

18番では松山よりトリンガーリのパーパットのほうが近かったにも関わらず、松山に花を持たせようと先にパットを打ち、これを外してボギー。単独2位から2位タイに後退し、1000万円以上の賞金減額だったにも関わらず勝者を称え、4方向に手を振る“神”対応。「日本のファンはあたたかい」と大会期間を通してギャラリーと交流を図る姿が印象的だった。

09年にプロ入りし、PGAツアーへ11年に参戦、これまで出場したのは314試合。ジュニア時代から将来を嘱望される存在だったが、プロ入り後はJ・スピースやJ・トーマスら年下のライバルに先を越され、いまだ勝利なし。初優勝のチャンスが巡ってきた今回のZOZOではサンデーバックナインで一時トップに立ったが、終盤伸ばせず、17番・18番の連続ボギーでV逸。

「ヒデキに目の前で(初優勝の)扉をピシャリと閉められた」と苦笑いした。

これまでPGAツアーで稼いだ賞金は、未勝利の選手で最高の1540万ドル(約17億円弱)。同じくPGAツアー未勝利のT・フリートウッドが1123万ドル(約12億5000万円)だから、実はトリンガーリのほうが稼いでいるのだ。ちなみに始まったばかりの21-22シーズンはすでに114万ドル(約1億3000万円)を稼ぎ、賞金ランク7位につけている。

小さい頃の夢は俳優。もしその夢が叶っていたらきっと「いい人」がはまり役だったに違いない。神様、ナイスガイに1日も早い優勝を!

ファンへの対応も良いトリンガーリ。日本でも人気が出そう(PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月16日号より