マキロイの警察沙汰(?)にデュバルの踊り。ライダーカップの名場面を振り返る
ウィスリングストレイツで9月24〜26日に開催されるライダーカップ。これまでの名勝負をレックス倉本、佐藤信人に振り返ってもらった。
ILLUST/Hideki Kamekawa
【ライダーカップ】
欧州対米国の代表選手による対抗戦で賞金はない。2日間は2対2のチーム戦でフォアボールとフォアサムを4組ずつ行う。3日目は1対1 のマッチプレー個人戦。各試合とも勝利が1点、引き分けが0.5点、負けは0点となり、3日間の累計ポイント数で優勝を決める
新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となるライダーカップ。前回のフランスで開催された試合では、17.5対10.5で惨敗した米国だが、ホームで開催される今年は同時多発テロから20年という節目の年。是が非でもカップを奪取するという意気込みが感じられる。
開催地のウィスリングストレイツは7700ヤード以上のコースで、飛ばし屋が多い米国に有利なセッティングになると思われる。また米国は12人の選手のうち、ポイントで選ばれるのが6人だけで、キャプテンピックが前回の4人から6人に変更され、マッチプレーに強い選手を選出することが可能。米国の意地が見える今大会、歴代の名勝負に匹敵する熾烈な戦いが予想される。
【記憶に残る名場面】佐藤信人の場合
1999年大会
ザ・CCブルックライン(米マサチューセッツ)
「土曜日まで欧州が10-6と大量リードを奪っていたが、日曜日のシングルスでアメリカが大逆転。一番記憶に残ってるシーンはD・デュバルのガッツポーズ。普段まったく感情を見せないデュバルが、妙な踊りのようなガッツポーズをグリーン上で見せたのが衝撃でした。その後J・レナードが17番で超ロングパットを決め、選手や奥様たちまでグリーンになだれ込んできたシーンが印象的でした」
【今年の見どころは?】
「個人的には交通事故以来姿を見せていないタイガーが現れて、チームもファンもテンション爆上がりで米国が勝利、という筋書きに期待です」
【記憶に残る名場面】レックス倉本の場合
1991年大会
キアワアイランドGR(米サウスカロライナ)
「最終的には米国が1ポイント差で勝利しましたが、最後までまったく分からない展開でした。最終日、M・カルカベッキア(米国)は14番までC・モンゴメリー(欧州)を4アップしていたのに、残りをすべて落として引き分けとし、“史上最低のメルトダウン”と言われました。なかでも17番パー3では、モンゴメリーが池に入れてカルカベッキア有利かと思われたのに、まさかのチョロでトリプルボギー。ライダーカップの重圧を目の当たりにしたマッチでした」
【今年の見どころは?】
「B・デシャンボーとB・ケプカがどう折り合いをつけて、チームのために戦うのか(※)。S・ストリッカーの采配が注目の大会になりそうです」
※数年前からデシャンボーのスロープレー問題に端を発し、関係が悪化。SNSでも舌戦が繰り広げられている
2012年大会ではこんな事件も!
月刊ゴルフダイジェスト2021年11月号より
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