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【ニッポンハムレディス】堀琴音がプレーオフ制しプロ8年目で涙の初優勝! 姉妹Vは史上2組目

<ニッポンハムレディスクラシック/桂GC(北海道)/6763Y・パー72/7月8日〜11日>
PHOTO/Hiroyuki Okazawa

北海道の桂GCで行われたニッポンハムレディスクラシック。国内ツアー最長ヤードに設定されたコースを、プロ8年目の堀琴音(25)が逆転で制した。

3日日目を終えて通算11アンダーの若林舞衣子がトップ。2打差で堀琴音が追う展開となった。若林が勝てば、17年アクサレディス以来の4勝目。堀が逆転すると、うれしいプロ8年目の初勝利だ。どちらにとっても譲れない優勝をかけて、最終日は大熱戦となった。

先にチャージしたのが堀。1、3番でバーディを決めて若林をとらえると、若林も4番バーディで突き放す。6番のバーディで堀が再び並ぶが、続く7番では若林がお返しとばかりにバーディを入れ返した。若林は12番もバーディでリードを広げるも、堀も14、15番の連続バーディでまたも若林に追いつく。

両者14アンダーで譲らぬまま、プレーオフへ。その3ホール目、パーをセーブした堀が激闘を制した。これにより、姉・奈津佳との姉妹優勝を達成。福嶋晃子・浩子姉妹に続く史上2組目の偉業となった。

会場の桂GCは、11年に姉・奈津佳のデビュー戦となったコース(試合はニトリレディス)。その10年後に同じ会場で妹が優勝を飾った

女子ツアーは今年も開幕から20歳前後の若手の勝利が続いたなか、その流れを変えたのが上田桃子。5月のパナソニックを34歳で制すると、その後も笠りつ子(33)、青木瀬令奈(28)、申ジエ(33)、菊地絵理香(32)、鈴木愛(27)とベテラン勢が続いた。

25歳の堀も、今のツアーでは若手と呼べなくなってきた。15年に19歳で初シード獲得、アイドル的人気を集めるも、18年に賞金ランク114位で陥落。翌年も150位と苦杯をなめた。だが、このままフェードアウトしそうなツアーに、持ち球をフェードに変えて戻ってきた。

「シードを落としたときは絶望しかなくて、ほんとにこの世の終わりぐらいの気持ちだったんですけど、でもこうやって復活して優勝できて、ほんとによかったなと思います」

挫折を乗り切った貴重な経験は、若手にはない堀の強みになる。

若林は4年ぶりの優勝にあと一歩

昨年4月の本誌インタビューで「20歳前後の若手は本当にすごいし、飛距離ではもう勝てません。でも、ゴルフは飛ばしじゃありません。どこまで通用するかわかりませんが、私の技と経験で戦ってみたい」と話していた若林。その言葉通り、UTを駆使し、ツアー史上最長6763ヤードの桂GCで勝利まであと一歩に迫った

<ニッポンハムレディスクラシック・最終成績>

優勝堀琴音(プレーオフ)–14
2位若林舞衣子-14
3位T植竹希望–9
3位T高橋彩華–9
5位T笠りつ子–7
5位T西村優菜–7
7位T石川明日香–6
7位T金田久美子–6
7位T森田遥–6

週刊ゴルフダイジェスト2021年7月27日号より