Myゴルフダイジェスト

【藤田寛之の米シニア挑戦記】Vol.38「チャンピオンズのグリーンは面がいくつもあって難しい!」

2025年から米シニア(PGAツアー チャンピオンズ)に挑戦している藤田寛之が、現地での生活や試合の様子をレポート!

PHOTO/BKコーポレーション

>>前回のお話はこちら

今週はPGAツアーチャンピオンズのグリーンについて、ボクが感じた難しさや素晴らしさをお伝えします。

アメリカのグリーンは、とにかくアンジュレーションが強いです。日本では見られないような傾斜や起伏は、大きな特徴と言えます。とくにトーナメントでよく使われるコースほど、その傾向は強いです。アメリカは数年に1回とか、10年に1回とか、グリーンを改造しています。その影響でアンジュレーションが複雑化している面もありそうです。ただ、カップ周りは、それほど傾斜がありません。ボールが止まらないような場所には、ピンが切られないからです。だから不公平さはまったくなく、精度の高いショットが打てれば、バーディチャンスというご褒美が得られるわけです。


日本のグリーンは、せんべいみたいにフラットな感じですが、アメリカのグリーンはポテトチップスというか、それよりもっとうねりがあります。言い換えるなら、ひとつのグリーンに4~6つくらいの面があるんです。日本なら2段グリーンで2面くらいですよ。その面がたくさんあるほど、カップに入れるのは難しくなります。だからグリーンに乗ればいいというものでもないし、パッティングの高い技術が求められるわけです。

そして最大の違いは芝です。同じベント芝でもすごく粘っこいものもあれば、芝目が効いていたり、クセが強いポアナ芝、砂が交じった芝もありました。日本はこれほど芝の種類は複雑ではないです。あるとすれば、ベントとコーライの違いくらいです。ここにグリーンの硬さも加わります。チャンピオンズはどの試合も、だいたい11~12フィートに設定されています。極端に遅いとか速いとかがないんです。管理が徹底しているというか、グリーンの仕上げ方は本当に素晴らしかったですね。ベストなコンディションでプレーできる環境が常に整えられています。チャンピオンズは開催する時期からコースコンディションまで、非常によく考えられています。勉強になりますし、関心することばかりですよ。

12月に入り忙しくなってきた

12月に入り、サポートしてもらっている企業への挨拶回りやプロアマイベントなどに参加しています。メディアの撮影もありますし、月末まで忙しくなりそうです

藤田寛之

1969年生まれ、福岡県出身。葛城GC所属。レギュラーツアーで23年間シード選手として活躍。ツアー通算18勝を挙げ、2012年に賞金王を獲得。2023年日本シニアオープン制覇。今季はPGAツアーチャンピオンズにシード選手としてフル参戦中

週刊ゴルフダイジェスト2025年12月23日号より