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【スウィング研究】ザンダー・シャウフェレ「“飛んで曲がらない”秘密は掌屈と強い回転力にあり」

PGAツアー10勝を挙げているザンダー・シャウフェレの強さは、“飛んで曲がらない”ドライバーの技術にある。秒間120コマの超ハイスピードで撮影した世界最高のスウィングを堀尾研二がじっくり解説!

PHOTO/Hiroaki Arihara

ザンダー・シャウフェレ 今年のベイカレントクラシックで優勝を挙げる。PGAツアー通算10勝(メジャー2勝)

解説/堀尾研二
ほりお・けんじ。多くのツアープロと契約を結ぶ傍ら、「KEN HORIO GOLF ACADEMY」にてレッスンを行う

掌屈で面を安定させ
体の回転で球を押す

ザンダーの1番の特徴といえば、バックスウィング中に入れる掌屈です。

掌屈を入れることでダウンスウィングからインパクトまでのヘッドターンの量を減らすことができ、ヘッドの過度な“左回転”が起きないのでボールに対してフェース面がスクエアな時間が長い。

このフェース使いで再現性の高いショットが打てているのです。

しかし、これだけでは飛距離面では物足りない。


球を飛ばすには球を押す力が大事になるのですが、その力というのは体の“左回転”で作られます。ザンダーはヘッドターンを少なくしている分、体の左回転の大きさで球を押す力を作らなければなりません。

実際にインパクトの形を見ると左ポケットが見えるくらい大きく腰を回転しています。

これはPGAツアーのなかでもかなり大きい左回転です。この動きがあるからこそヘッドターンを少なめに使っていても、球を強く押すことができ、結果、再現性の高い300Y超えのティーショットが打てるというわけです。

<使用クラブ>
キャロウェイ「Ai SMOKE ♦♦♦」(ロフト10.5度)

ザンダー・シャウフェレの1Wスウィング

「ドライバーからウェッジまでスウィングが変わらない。同じスウィングをすることで再現性を高くしているのです。ドライバーのスウィングもどちらかというとアイアン寄りのスウィングでロフトを立てていくのが特徴です」

月刊ゴルフダイジェスト2026年1月号より