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【藤田寛之の米シニア挑戦記】Vol.12「全米プロシニアは予選敗退。宮本選手と練習できて楽しかった」

2025年から米シニア(PGAツアー チャンピオンズ)に挑戦している藤田寛之が、現地での生活や試合の様子をレポート!

PHOTO/BKコーポレーション

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PGAツアーチャンピオンズ10戦目は海外シニアメジャー「全米プロシニア」です。会場となったコングレッショナルCCは、2011年の全米オープンのときに回ったコースでしたが、大幅なコース改造が行われていました。前回は「ザ・アメリカ」という感じでしたが、リンクスのようなコースに生まれ変わっていたんです。ちょっと驚きましたね。各ホールは木できれいにセパレートされていたはずが、木がごっそり切られて、そこにフェスキュー(細くて長い洋芝)がぎっしり。池が絡むコースにリンクスの要素が加わったメジャーらしい難しさでした。風の影響も大きかったです。


結果は8オーバーの予選落ちです。コースの難しさもありましたが、自分のプレーが全然ダメでした。ショット、パットともに上手くいかなかったです。ショットの正確性やクオリティが求められるコースで、自分は後手に回ってしまい、ボギーが先行する感じでした。予選落ちですから当然、賞金はゼロ。1試合で100万円(3人分の移動費と宿泊費)くらい経費がかかりますから、その分は稼ぎたかったのですが……。ちなみに日本のシニアツアーより賞金額が高いPGAツアーチャンピオンズですが、賞金がそのままもらえるわけじゃありません。アメリカの連邦税、州税などがかかるので30%以上、税金で持っていかれます。思った以上に大変なんですよ。

ただ、今大会は日本から宮本勝昌選手、片山晋呉選手、兼本貴司選手が出場しました。とくに宮本選手は、日本ではよく一緒に行動していたので、話せて楽しかったです。練習ラウンドも一緒に回って、数回食事にも行きました。普段、日本人選手と話すことはないですし、練習ラウンドもひとりですから、みんなと話せて嬉しかったです。おしゃべりしながらゴルフしたのは、本当に久しぶりでした。

アメリカは大会に合わせてコース改造することは多いです。

5/22~25 全米プロシニア
コングレッショナルCC(米国メリーランド州)

ショットが良ければ、難しい状況も回避できますが、そこに打ってしまうショットばかりで、思うようにプレーできなかったです。今回はメジャー大会でしたが、ギャラリーは非常に少なめでした

藤田寛之

1969年生まれ、福岡県出身。葛城GC所属。レギュラーツアーで23年間シード選手として活躍。ツアー通算18勝を挙げ、2012年に賞金王を獲得。2023年日本シニアオープン制覇。今季はPGAツアーチャンピオンズにシード選手としてフル参戦中

週刊ゴルフダイジェスト2025年6月17日号より