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白杭は抜ける? OBライン上の球はセーフ? 意外と知らない“OB”にまつわる規則 【これだけゴルフルール】

2019年のルール大改正でやさしくなったとはいえ、まだまだ複雑なゴルフルール。すべてを頭に入れておくのは大変だが、ゴルフを楽しむうえで、最低限のルールは覚えておきたい。今回は、OBにまつわるルールの疑問を「GOLF DIGEST ゴルフルール早わかり集2021-2022」より一部抜粋してご紹介!

OBかOBでないかの見極め方法は?

ティーショットが大きく曲がってOB方向へ。行ってみると、ボールは完全にはOBゾーンに入っておらず、2本の白杭を結んだ線上に止まっていた。この場合、OBになってしまうのか、それともセーフでそのまま打てるのか?

OBの判断基準は、ルールブックによると「球全体がコースの境界線の外にある場合にのみ、その球はアウトオブバウンズ(OB)となる」(規則18.2)。今回のケースはOBの境界線上にあるので、セーフ。仮に球が2本のOB杭の内側を結んだ線からはみ出ているように見えても、球の一部が線に触れていればOBとはならない。

右側の球はOB杭の内側を結んだ線(コースの境界線)の上にあるのでセーフ。左の2つは球全体がコースの境界線の外にあるのでOBとなる

では、そのままプレーするにあたり、もしOB杭が邪魔になったら抜くことはできるのだろうか。答えはNo。OBを定める杭やフェンスなどの人工物は、「境界物」と定義されている。境界物は、たとえストロークの邪魔になっても動かすことは認められない。OB杭を抜いて打ってしまうと2罰打が科せられる(規則8.1a)。

2019年のルール改正以前は、邪魔なOB杭を抜くと即座に2罰打が科せられたが、ルール改正により「ストロークを行う前に元の状態に復元することにより改善をなくした場合、罰はない」(規則8.1c)となった。うっかり抜いてしまった場合でも、元に戻してから打てば罰を免れることができる。

OBになった場合の処置は、前打位置によって違う

球がOBになってしまった場合、「打ったところに戻って1罰打で救済エリアにドロップ(規則18.2)」が正解。1罰打を加え、直前のストロークをしたところを基点にして1クラブレングス以内で、ホールに近づかない、基点と同じコースエリアにドロップする。直前にストロークしたのがティーイングエリアなら、ドロップする必要はなく、ティーイングエリア内の好きな位置にティーアップすることができる。また直前のストロークをしたのがパッティンググリーンの場合は、ドロップではなく元の箇所にリプレースとなる。

ちなみに、ローカルルールを採用することで、前進4打的な救済を受けることも可能。プレーファストにもなるので、普段のラウンドでは積極的に活用しよう。

OB杭以外の杭は動かせる?

OB杭は動かしてはいけないことは分かったが、他の赤杭や青杭なども動かすことは認められないのだろうか。少しややこしいが、OB杭以外の杭は、スウィングの邪魔になる場合、罰なしで動かすことができる。「杭は動かせない」ではなく、「OB杭だけは動かせない」と覚えておこう。

ちなみに、ティーイングエリアを定めるために設置されたティーマーカーも、動かすことは認められない。ただし、OB杭とは違い、「境界物」ではなく「動かせない障害物」なので、たとえばティーショットがミスとなって数十センチしか転がらず、次打でティーマーカーがスウィングの邪魔になる場合には、罰なしの救済が認められる。また、自分がプレーするティーのティーマーカー以外は「動かせる障害物」として扱われる。たとえば白ティーから打って赤いティーのティーマーカーの脇にボールが止まった場合、そのティーマーカーを抜いても良い。ただしその場合、確実に元の位置戻せるように目印をつけておくようにしよう。

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