【ゴルルとルール】“食い込んだ球”を救済したいけど、すぐ後ろがバンカー! 罰なしの救済はできる? できない?
ルールはバッチリ覚えているつもりでも、いざコースへ出ると、「あれ? こんなときどうすればいいんだっけ……」という場面に遭遇することもしばしば。今回も、ゴルルと一緒に楽しくルールを学んでいこう!
監修/JLPGA競技委員・阿蘇紀子、中﨑典子
PHOTO/Hiroshi Yatabe THANKS/武蔵野GC
ゴルル会員番号65
鈴木真緒
ゴルル会員番号67
澄川 愛
パー3の鈴木のティーショット。
「わっ! ハーフトップ……」
ボールは右手前のバンカー方向へ
鈴木のボールはバンカーのアゴの上にせり出した地面に食いこんでいた。
「うそ!? こんなところに!」(鈴木)
「バンカーに入ってくれたほうがよかったかもね」(澄川)
何気なく上を見た澄川が何かを発見。
アドレスを取ろうとした鈴木だったが
「やっぱりこれじゃあ出そうにないなぁ」
「あ、でもこれ地面に食い込んでいるから、無罰で救済できるんだよね」(鈴木)
「うーん、救済エリアを決める“基点”が取れないから、アンプレヤブルにするしかないんじゃ……?」(澄川)
「たしかにジェネラルエリアの地面に食い込んだボールは罰なしで救済できるけど、救済エリアを決める基点は、ボールが食い込んでいる場所の“直後”の箇所。今回はボールの直後がバンカー内になっちゃうから、罰なしの救済はできないんじゃないかな」と指摘する澄川に対し、鈴木は「ボールの直後がジェネラルエリアじゃない場合は、ジェネラルエリアでホールに近づかない最も近い箇所を基点にすればいいはず」と主張。果たして正しいのは?
地面に食い込んだ球を救済したいが、球の直後がバンカーの場合、無罰の救済は認められる?
A. 認められる
B. 認められない
正解は……
A「認められる」
球がジェネラルエリアの地面に食い込んだ場合、プレーヤーは救済エリアに元の球か別の球をドロップすることにより罰なしの救済を受けることができる。その救済エリアは、球が地面に食い込んでいる場所の直後の箇所を基点とし、そこから1クラブレングス以内でホールに近づかない区域と定められており、その基点、および救済エリアはジェネラルエリアである必要がある(規則16.3b)。今回のように、基点とすべき球の直後の箇所がバンカーの場合は、バンカーの左右や後方など、ジェネラルエリアでホールに近づかない最も近い箇所を基点とすることができる(オフィシャルガイド16.3b/1)。
週刊ゴルフダイジェスト2023年10月3日号より
最新のルールをどこよりも分かりやすく解説!
『2022-2023 GOLF DIGEST ゴルフルール早わかり集』
サンプル版をご覧いただけます