素振りしてたらボールに当たってカップイン。これって「ナイスパー!」でいいの?
監修/小山混
PHOTO/Tadashi Anezaki THANKS/武蔵野GC
ルールはバッチリ覚えているつもりでも、いざコースへ出ると、「あれ? こんなときどうすればいいんだっけ……」という場面に遭遇することもしばしば。今回も、ゴルルと一緒に楽しくルールを学んでいこう!
ゴルル会員番号40
萩原菜乃花
ゴルル会員番号55
雨宮梨乃
3打目のアプローチを2mにつけ、パーチャンスを迎えた萩原。「さっきは外しちゃたったから、ここはなんとしても決めるわよ」と気合十分。
「右フチ狙いね」と、カップを見ながら入念に素振りを繰り返す萩原だったが……。
「げっ」
なんと素振り中にヘッドがボールに当たってしまう――。
「カララーン」
まさかまさかの、素振りで偶然当たったボールがそのままカップイン!
「複雑な気分だけど、パーはパーよね」(萩原)
「え? 打ち直さないとダメじゃないですか?」(雨宮)
「どんな経緯であれ、パターヘッドでヒットしたボールがカップインしたのだから、パーでホールアウトしたことになる」と主張する萩原に対し、雨宮は「素振りはストロークじゃないから1打とは認められない」と指摘。果たして正しいのは?
素振り中にヘッドがボールに当たってカップイン。どうなる?
A. 無罰でホールアウト
B. 無罰でリプレース
C. 1打罰でホールアウト
D. 1打罰でリプレース
正解は……
B「無罰でリプレース」
ストロークとは「球を打つために行われるクラブの前方への動き」を指す。ただし「練習スイングを行っているときや、ストロークを行う準備をしている間に偶然に球を打った場合」ストロークを行ったことにならない(定義)。また、プレーヤーがパッティンググリーンの球を偶然に動かした場合、どのようにして動いたのかに関係なく罰はなく、プレーヤーは球を元の箇所にリプレースしなければならない(規則9.4b例外3、規則13.1d)。したがって今回のケースでは、ホールアウトは認められず、元の位置から再度パーパットを打つ必要がある。
週刊ゴルフダイジェスト2021年2月23日号より