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【ゴルフジム】「30~50Yのアプローチが思うように寄りません」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「30~50Yのアプローチがなかなか寄らない」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/北谷津ゴルフガーデン

教える人/小暮博則

こぐれひろのり。72年生まれ、埼玉県出身。12年、「スタック&チルト」理論の生みの親、M・ベネット、A・プラマーから直接指導を受け、日本人初の公認インストラクターとなる。PFGA主宰

<今週のお悩み>
「30~50ヤードのアプローチが
思ったように寄せられません」

●渡邊玄器さん(35歳/身長179cm/ゴルフ歴13年/ベストスコア108/平均スコア110)
打ち方に決定的な問題点があるわけではないが、スウィングの最下点がボールより右にあるので、基本的にはダフりやすい。また、ダフリを警戒することで、トップや引っかけなどのミスも誘発しやすくなっている

渡邊 30~50ヤードくらいの距離が、とにかく狙い通りに打てません。

小暮 渡邊さんの問題を修正しようとすると、スウィングの最下点を一定にする、“ローポイントコントロール”という考え方が必要です。なぜかというと現状では、最下点の位置が打つたびにバラバラで、主にボールの手前になっているからです。少なくとも、ボールより先(目標に近い側)に最下点をもっていかないと、距離感も方向も安定しません。

渡邊 どうして最下点がボールの手前になってしまうんでしょうか。

小暮 ダウンスウィングで右肩を下げてしまうのが、いちばんの原因です。ボールの先に、最下点の目印になるものを作って、そこにソールを接地させるようにスウィングする練習をすると、右肩が下がらなくなると思います。

最下点の位置が
一定になっていません

渡邊 最下点を左に意識すると、ダウンスウィングで左足を軸に回転する感覚があります。それに、ボールに当たる「感触」が、いつも一緒になりますね。

小暮 最下点が安定すると、入射角や打点が揃うので、たとえば振り幅の大きさで距離をコントロールできるようになるわけです。当たり方がバラバラだと、飛距離にもばらつきが出るので、自分が思った通りの距離を打つのは難しいんです。

渡邊 なるほど。

小暮 ダウンスウィングでは、左手を主体に振るイメージがあると、最下点が左サイドで安定しやすくなりますよ。

これで解決!
「スウィングの最下点を意識して
 体の左サイド主体で振ろう」

Point
ダウンスウィングで右肩を下げない

30~50ヤードのアプローチなら、アドレスからフィニッシュまで、ずっと左足重心でいい。左足重心で切り返せば、右サイドが下がってしまうことを防げて、最下点がボールの手前になることも少なくなる

Drill 1
最下点に目印を置いて打つ

ボールの先に、クラブなどで最下点の目印を作り(写真)、そこにソールが接地することを意識して打つ。最下点の位置が揃うことで、打点が安定し、打感が一定になる感覚があると、ミスが出にくくなる

Drill 2
スプリットハンドから左手打ち

両手の間隔を離して握り、テークバックとダウンスウィングの動きを何度か繰り返し、最後に右手を離して左手だけでボールを打つ。ダウンスウィングで確実に左に踏み込み、左腰を回しながら打つ

週刊ゴルフダイジェスト2022年12月13日号より