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【ゴルフジム】「180cm超なのに9Iで110ヤード。どうすればもう少し飛ばせますか?」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「アイアンの飛距離が思うように出ない」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ダイナミックゴルフ千葉

教える人/齊藤かおり

さいとうかおり。岩手県出身。29歳でゴルフを始め、米LPGAティーチング資格を取得。20年、同A級取得。ドラコン競技で342ヤードの日本記録を達成し、世界大会にも出場。ドラコン日本大会10勝。㈱岐本金属所属

<今週のお悩み>
「アイアンが芯に当たらず
飛距離も出ません」

●佐藤昌弘さん(44歳/身長183cm/ゴルフ歴7年/ベストスコア101/平均スコア105)
切り返しで左足に乗っていく動作が弱く(3コマ目)、ダウンスウィング後半からほとんど手だけの力で打っている。フォローでフリップ動作(左手首が甲側に折れる動き)が見られるのは、手打ちになっている証拠(4コマ目)

佐藤 アイアンがなかなか芯を食わなくて……。9番アイアンで110ヤードくらいしか飛びません。

齊藤 佐藤さんはスポーツ経験があって(バレーボール経験者)、身長も180センチを超えているんですから、110ヤードしか飛ばないということは、まずあり得ません。いちばんの欠点は、ダウンスウィングに入ってから下半身がほとんど使えていなくて、腰の回転が止まっていることです。そうなると、結果的に手だけの力で打つことになりますから、分厚い当たりにはなりにくいです。

佐藤 フォローで右足に体重が残って、手首だけで打っているような感覚はあります。

大きな筋肉の力をほとんど使えていません

齊藤 ダウンスウィングに入ったらすぐに、左腰のスライドと回転を一気に行います。たとえば、体の左側に誰かが立っていたとしたら、左腰が勢いよくぶつかって、その人を押しのけてしまうくらい、思い切って下半身を使ってください。

佐藤 左足に乗るだけでもかなり難しい感じがします。これでさらに回転するとなると……。

齊藤 実際は、ただ回るだけでちゃんと左足に乗っていけます。クラブを持たずに、左手でズボンの右前ポケットをつかんで、ダウンスウィングのタイミングでグッと引っ張って回ってみてください。

佐藤 あ、なるほど。スムーズに回転するには、左足を軸にしなくちゃいけないから、その時点で体重移動が終わっているんですね。

これで解決!
「下半身の動きを強く意識して
 左腰をきっちり回して打とう」

Point 1
左に立つ人をドンと飛ばすイメージ

ダウンスウィングでの左腰の回転が鋭くなるほど、左足への踏み込みも強くなる。体の左側に立っている人を、左腰でドンと押すようなイメージを持つと、力強く回転できる

Point 2
地面からの力を効果的に使う

ダウンスウィングの回転は、右足から伸びるゴムチューブを左手で引き伸ばすイメージで行う。左腕は伸ばしたまま、左ひざが伸びる力(地面反力)を利用して引くのがコツ

Drill
右のポケットを左手で引っ張って回転

ズボンの右前ポケットを左手でつかみ、シャドースウィング。切り返しのタイミングで、左手を目標方向に強く引くと、左足への体重移動と左腰の回転が同時に起こる感覚がわかる

下半身が回転すると、その回転が上半身、腕、クラブと伝わっていく。逆に、クラブ(腕)から先にスタートした場合は、その力が下方向に連鎖することはなく、下半身は止まったまま

週刊ゴルフダイジェスト2022年11月8日号より