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球を打たない、クラブも振らない「シャドースウィング」ってなんの意味があるの? 【明日使えるゴルフ用語】

普段当たり前のように使っているゴルフ用語だが、その成り立ちや意味を問われたときに、正しく返せるだろうか? ここではラウンド中の会話やゴルフ仲間とのやりとりで使える、ゴルフ用語にまつわるうんちくを紹介する。

クラブを持たずに行うスウィング作りはプロにとっても重要な練習のひとつだ(PHOTO/Takahiro Masuda)


シャドースウィング


ゴルフの練習の仕方は、大きく3つに分けられる。ひとつは練習場で実際にボールを打つ打球練習。もうひとつは、庭などでクラブを振る素振り練習。そして3つ目が、クラブを持たずに行う「シャドースウィング」だ。

本来「シャドー●●」とは、シャドーボクシングのように、見えない相手(シャドー)を仮想して行う練習のことを表現していたはずだが、転じて野球のシャドーピッチングやテニスのシャドーストロークのように、ボールを使わずに行う練習法を表現するようになったと思われる。

ゴルフでは、クラブを握って行うものを素振りと呼び、クラブを握らずに行うものを、シャドー素振り、シャドースウィングなどと言って区別している。英語ではどちらも「practice swing」(練習スウィング)などと表現される。

シャドースウィングがいいのは、場所を選ばずできること。

とくに首都圏のゴルファーの場合、素振りをしたくてもなかなか場所がないのが現実。クラブを持たないシャドースウィングなら、家の中でもできるし、(人の目を気にしなければ)信号待ちや駅のホームでも可能といえば可能。

クラブを持たず、ボールも打たないので、体の動きに集中できるのがメリット。ボールを打つと、つい球のゆくえが気になり、きれいに当てること、球を真っすぐ遠くに飛ばすことに意識がいきがちになる。またクラブを持った素振りも、ついクラブヘッドを速く振ることに意識がいきがちだ。

その点、シャドースウィングは、体の各部位を、どのタイミングで、どう動かすか、ゆっくりとしたスピードで確認することができる。

たとえばよく言われる「下半身リード」や「運動連鎖」の感覚をつかもうと思ったら、腕を胸の前で組み、前傾姿勢をとってゆっくりとスウィングの動きをやってみるのがいい。手からではなく右足の踏み込みから始動し、腰、胸、肩と下から順に体をねじり上げ、切り返しも左足の踏み込みからスタートして、腰、胸、肩と体をねじり戻していく。

いわゆる「手打ち」は手や腕から動き出してしまうことが原因で起こるので、こうしたボディドリルによって正しい動きの順序を体の覚え込ませることは、球を打つよりも質の高い練習になるはずだ。

テレワークの合間に、ちょっとした待ち時間に、今すぐできる「シャドースウィング」実践してみよう。