【ゴルフジム】「以前に比べドライバーの飛距離が落ちてきた。強く振っているつもりなのですが…」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「ドライバーの飛距離が落ちてきた」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/横田英治ゴルフサロン クラブハウス
教える人/谷古宇智紀
やこうとものり。72年生まれ、埼玉県出身。レッスンでは対話を重視し、ゴルフが「楽しく」なるように、ゴルフへの向き合い方から体のケアまでサポートする。「クラブハウス」チーフインストラクター
<今週のお悩み>
「ドライバーの飛距離が落ちてきて
200ヤードを切りそうです」
●山上学さん(58歳/身長171cm/ゴルフ歴25年/ベストスコア73/平均スコア80)
右手の力が強いスウィング。右手主体になることで、アドレスからインパクトまで右サイドが前に出て、上体が開きやすくなっている。そのため、インパクトでは左腕が短くなり(縮み)、最大遠心力を発生させられなくなっている
山上 以前は240ヤードくらいだった飛距離が、200~210ヤードまで落ちてしまいました。
谷古宇 インパクトで右腕が伸びて、逆に左腕が縮こまった形になっています。左腕が伸びないと遠心力が小さくなりますし、逆に右腕はひじに余裕を持たせておかないと、フォローでボールを「押す力」が使えないんです。
山上 だから、振ってる割に飛距離が出ないんですね。
左腕が短くなって遠心力が使えていません
谷古宇 アドレスの時点でもう右腕が張っていますから、少しゆるめてあげて、右ひじが自然に体にくっつくように構えてみてください。飛球線後方から見ると、左腕が右腕に隠れずに、きちんと見えるというのが、正しい腕のポジションの目安です。そこから、右ひじを体にくっつけたまま体をターンして、ハーフスウィングくらいの大きさで軽くボールを打ってみてください。
山上 難しい! ダウンスウィングでどうしても右ひじが体から離れます。
谷古宇 右腕に力を入れて無理やり体にくっつけようとすると、逆に右腕が突っ張りやすくなります。力を抜いて、ひじを軽く絞る(締める)感じで、あとは体のほうを大きく回すようにしてください。とくにフォローでは、ベルトのバックルが完全にターゲット方向を向くように、腰をしっかり回すのが大事です。
山上 フォローで左腕を長く使える感じがします。ヘッドの入り方がレベルになって、無駄なバックスピンが減るのがわかります。
これで解決!
「右ひじをリラックスさせて
左腕主体のスウィングにしよう」
Point 1
右ひじを体につけたまま振る
Point 2
アドレスでは右腕を左腕より低くする
後方から見て、右腕が左腕を隠してしまうようだと右サイドが強すぎる。右ひじを体につけ、右腕を左腕より低くすると(写真)、後方から左腕が見えるようになる
Point 3
フォローでは腰を回し切る
左腕を伸ばし、遠心力を最大にして振るためには、体(腰)の先行回転で上体と腕を引っ張る感覚が必要。フォローではベルトのバックルが目標を向くように、しっかり腰を回す
Drill
右ひじを意識してハーフスウィング
週刊ゴルフダイジェスト2022年8月23・30日合併号より