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動画でスウィングをセルフチェック!<分析編>線を引くことで体とクラブのズレがわかる

前回は、スウィング動画の「撮り方」のポイントを植村啓太コーチに教えてもらった。今回は、撮影した動画を分析するうえで、どこに注目すればいいのかを教えてもらった。

PHOTO/Hiroaki Arihara、ARAKISHIN MODEL ⁄ Yuko Ito THANKS/プレミアムゴルフスタジオ代官山、日進ゴルフエトワス

解説/植村啓太

うえむらけいた。1977年生まれ。東京都出身。現在、中西直人をはじめ、多くのツアープロの指導に当たる。代官山にあるプレミアムゴルフにてレッスンも行っている

>>まずは撮影時の注意点をチェック!

【後方からの撮影】
スウィングプレーンが適正かをチェック

GD では、線の引き方を教えてもらえますか。

植村 まずは後方からのスウィング動画の線の引き方をお伝えします。ポイントは3つです。

1つ目は一番大事な線でもあるシャフトプレーンです。ヘッドからシャフトに沿って背中側まで引いてください。そしてヘッドから首元あたりにも1本引きましょう。これは、ダウンスウィングのとき、クラブがインサイドもしくはアウトサイドから下りてきているかどうかをチェックする線です。クラブがシャフトプレーン上に振り下ろせていれば、だいたい狙ったところに真っすぐ飛びます。

2つ目はお尻の後ろの線。よくカベにお尻をつけて離れないように振る練習がありますが、手元や上体が起き上がるとインパクトでこの線からお尻が離れます。

最後はひざの角度です。インパクトで角度が変わると、シャフトプレーン上に振り下ろせない原因になりますので要チェックです。

動画に線が入れられる!
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線を引く箇所はココ

ダウンスウィングで、シャフトプレーンの線と、ヘッドから首元に伸ばした線の間にクラブと手元が収まり、シャフトプレーンに沿ってクラブを振り下ろしてインパクトできれば、基本的には正しい通り道でクラブが振り下ろせた証拠だ

【Check 1】
手元が腰の高さでシャフトがターゲットラインと重なっているか

手元が浮くとヘッドが垂れてインサイドから入りやすい(左)。ヘッドが極端に外から下りるとスライスの要因に(右)

【植村’s ワンポイント】
アドレスでお尻を引き上げ股関節を軽く入れる

お尻を後ろから吊り上げるように構えることで股関節を動かしやすくなり、スウェイやインパクトでの上体の伸び上がりを防ぎやすくなる

【Check 2】
お尻やひざの位置がズレていないか

アドレス時のひざの角度やお尻の位置がインパクトでズレると、上体が伸び上がっている証拠。手元が浮き上がり、スライスの原因になる

【正面からの撮影】
体の左右へのブレをチェック

GD 正面から撮影したスウィング動画の線の引き方を教えてください。

植村 正面で見るべきポイントは、左右に体が流れていないか、いわゆるスウェイしていないかどうかです。やはり、左右に体がブレてしまうと、ミート率が低くなってしまいますから、飛距離も出ず方向性も悪くなってしまいます。そこで、僕が大切にしているのが「左右の脚の外側に引いた線」です。

GD どういう意味があるのですか。

植村 スウェイの確認にもなりますが、その場で回転できているか否かが一目瞭然になるからです。手元が左腰の高さに来るまで回転したとき、この線から離れずに振れていれば、方向性は確保されるでしょう。あとはスウィング中、体の正面から手元が外れていなければ、飛距離と方向性の向上は見込めるはずです。

線を引く箇所はココ

その場で回転しているつもりが、線を引くことで、想像以上に左右にスウェイしていることに気づく

【Check 1】
頭の位置がテークバックでズレていないか

頭の位置は多少動いてもそこまで問題はないが、無意識にテークバックで大きく動いていることもあるので、注視すべきポイント

【Check 2】
右肩が左肩より少し下がっているか

右手グリップは左手より下で握るので、肩のラインは右肩が指4本分下がった状態が通常のポジション。もし地面と平行になっている場合は、右肩がかぶった状態になっている可能性が高いので注意しよう

【Check 3】
手元がアドレスに近い戻っているか

インパクトで手元が体の幅から大きく外れていると、打点が安定せず、ボールにパワーが伝わらない。手元がアドレス時と同じ位置に戻ってきているかをチェックしよう

手元が前に出すぎると振り遅れてスライスの原因に(左)/左ひじが引けていると手元が浮き上がり、こちらもスライスの原因に(右)

【植村’s ワンポイント】
手首を柔らかくすればインパクトで左ひじが引けにくい

ひじではなく、手首を柔らかく使うことで、上体の力みが抜けやすくなり、インパクトで左ひじの引けが解消されやすくなる

【Check 4】
両脚の傾きが大きく変化していないか

アドレス時の両脚の傾きがスウィング中に大きく変化しすぎていないかをチェック。テークバックでのスウェイなどが明確になる。体を回転する意識が弱いと、スウェイしやすく、ミート率が悪くなって飛距離が出ない

【Check 5】
左足かかとが動いていないか

フォローで左足がめくれ上がることもあるが、左つま先が動くのは問題ない。逆につま先を中心に左かかとが内側に動いていたら、インパクトでしっかりと踏み込めていない証拠

【植村’s ワンポイント】
左股関節を切り上げる感覚で振り抜こう

左股関節を上方へ切り上げる意識を持つと、左右にスウェイすることなく、回転スピードが上がる

週刊ゴルフダイジェスト2022年8月2日号より