【読者記者】No.1781「コースに出ると上手く当たらない」それって“空間認知能力”が原因かも?
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「スコアが安定しなし」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/トータルゴルフフィットネス
読者記者No.1781 杵渕日菜子さん
●23歳 ●ゴルフ歴/3年 ●ベストスコア/95 ●平均スコア/110 ●151㎝ ●ドライバー飛距離/170ヤード
先生/赤坂友昭
85年生まれ、福岡県出身。クラブの仕組みや運動力学に基づくスウィングを追求。JGTOツアーカード取得経験あり。トータルゴルフフィットネス(東京・新宿区)などでレッスン中
杵渕さんのお悩み
「ラウンド数が少なくスコアが安定しない」
ゴルフ歴3年で、だいぶ安定して当たるようになりましたが、コースでのスコアメイクはなかなか……。やっぱり「月イチ」程度のラウンドじゃ、スコアを安定させるのは難しいのでしょうか?
地面にあるボールに対して、体が起き上がりやや重心が上ずっているため、ヘッドがボールに届き切っていない感がある。ヘッドの通り道に対する意識をもう少し強く持ちたい
杵渕 練習場だとだいぶ安定して当たるようになったんですが、コースだとまだまだで……。
赤坂 コースは打つたびにライや足元の傾斜が変わるので、空間認知能力をフルに発揮しないと、毎回きちんとボールに当てられないんです。タイガー・ウッズみたいなスウィングを手に入れたとしても、ボールがあるところを振らないと空振りになっちゃいますから。
杵渕 どうしたら、空間認知能力が身につくんですか?
赤坂 ペン先で文字をなぞるとか、絵筆で線を描くみたいに、自分が思った通りにヘッドを動かせるようにする訓練が必要です。たとえば、簡単なものだと、地面に散らばっているボールをヘッドでかき集めるのが、意外に効果があります。「インパクトバッグ」があったら、普通に真ん中を叩くだけでなく、あえて上下に外れたところを叩く練習なんかもいいですね。
杵渕 全然、思ったように動かない! クラブの先まで自分の意識を届かせるのって、難しいですね。
<問題点>
ヘッドがどこを通るかイメージできていない
ヘッドより上を振るとトップ、下を振るとダフリになる。芯に当てるには、ヘッドがどこを通っているか、正確に把握する感覚が必要
記者「コースだと急に打点がバラバラになります」
プロ「空間認知能力を高めると芯に当てられますよ」
空間認知能力を高めるドリル集
ドリル1
片手でボールを左右に転がす
クラブをアイスホッケーのスティックのようにして、ボールを転がしてみる。片手ずつで行うと、さらに効果的
ドリル2
バラバラのボールをクラブで集める
ドリル3
ウェッジでリフティングする
ゴルファー定番の「遊び」であるリフティングは、ボールの落下地点を見極め、その場所に素早くヘッドを持っていく能力が必要
ドリル4
ボールを縦に並べて続打ち
ドリル5
打球ネットの真ん中を叩く
空中にある目標物をヘッドで叩くのは意外に難しい。的の真ん中だけでなく、前後左右に外れた位置も狙って叩くと効果がアップする
<取材後記>
意思がヘッドに届いてなかった
思った通りにヘッドを動かすというのは、想像以上に難しいと実感しました。これからはスウィングの形だけじゃなく、もっとヘッドの動きを意識して練習しようと思います。
月刊ゴルフダイジェスト2022年8月号より