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【夏ラフ攻略!】<前編>ここからウッドは使える? 使えない? ラフの状態は4つのパターンに分けられる

本格的な夏が近づき、芝の勢いが増してくるこれからの季節。「このラフからだったら、FWやUTを握ってもいいのか、それとも短い番手で確実に脱出を考えたほうがいいのか……」。そんな悩めるゴルファーに、ラウンドレッスンの達人・小野寺誠プロからアドバイス。まずはラフの状態の見極め方から教えてもらった。

PHOTO/Tsukasa Kobayashi TEXT/Kosuke Suzuki THANKS/ゴルフ倶楽部成田ハイツリー

解説/小野寺誠

1970年生まれ。16歳で渡米してゴルフを学び、帰国後プロ入り。現在はシニアツアーに挑戦しつつ、年間200ラウンド以上のラウンドレッスンを行っており、コースとアマチュアを知り尽くす

芝の“葉先”に注目

夏のラフからのショットは、打ち方以前に状況判断が最重要。葉っぱや茎の状態まで考え、スウィングしたときにどのくらいの抵抗があるかを予測することが大事だと小野寺誠プロは言う。

「芝刈り前の葉先が三角の芝は、葉先が“メラーン”と倒れていて実は空間が多い。順目に浮いていれば飛ばせますが、沈んでしまうと一気に抵抗が上がって難しくなります。一方、刈られた後に伸びて葉先が四角くなった芝は、葉先まで“ツンツン”と勢いがあってボールが浮きやすい。沈んでいるように見えても、その下に茎の空間があるので意外と打てる場合も多いんです」

●“ツンツン”な芝
葉の面積が大きく抵抗は大きめだが、“ツンツン”と勢いがあって、沈んでいるように見えても茎の上にボールが浮いているケースも多い
●“メラーン”な芝
葉っぱの面積が小さく“メラーン”としていて抵抗も小さめ。ただし茎の部分の空間に芝カスが詰まっているので沈んでいると抵抗大

ラフの中はこうなっている

ラフではボールと地面の間の空間の量と密度が難易度を左右する。芝は葉の下に茎の部分があり、その下が地面。ボールが茎の部分まで沈んでいると厄介だ。さらに芝の密度が薄いと、やさしそうに見えても実はボール下に空間がなく難しい

ツンツンかメラーンか、浮いているか沈んでいるか
夏ラフには4つのパターンがある

パターンA「ツン浮き」
ツンツン×浮いている

抵抗が小さく打ちやすい。FWで飛ばすこともできる

ツンツンした四角い芝の葉の上にボールが浮いている場合は、ティーアップされているような状態なので抵抗は小さい。多少バックスピンは減るが、かなりフェアウェイに近い感覚で打てる

パターンB「ツン沈」
ツンツン×沈んでいる

沈んでいるように見えて実は茎の上に乗っている

沈んでいるぶん葉の部分の抵抗は大きいが、ほとんどの場合ボールは密度の高い茎の上に乗っている状態なので脱出困難なほどではない。ただし万一茎の下まで沈んでいる場合は超抵抗大なので要注意

パターンC「メラ浮き」
メラーン×浮いている

視覚的に葉が気になるが抵抗は小さく打ちやすい

メラーンと勢いなく倒れた芝の葉の上にボールが乗っている状態なので、芝の抵抗自体はあまり大きくない。とくに順目ならかなり打ちやすい状態といえる。ただし芝の葉を噛むのでスピン量は減る

パターンD「メラ沈」
メラーン×沈んでいる

ボールの下に空間がなく抵抗大で球が浮かない

メラーンとした芝は茎部分の密度が薄い場合が多く、そこに詰まった芝カスの影響を受けやすい。そのため沈んでいると実はボールの下に空間がないため球が浮きにくく、非常に難易度が高いライ

>>では、それぞれのパターンで
どの番手を選び、どう打てばいい?

週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より