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【かかと荷重で飛ばす】#4 遠心力を最大限に生かせるからヘッドが走る!

ここからは、実際に「かかと体重」を意識して飛んで曲がらない球を打っている田村尚之プロに、かかと体重スウィングの効用について聞いてみた。

PHOTO/Shinji Osawa THANKS/ベルセルバC市原C

解説/田村尚之
たむらなおゆき。1964年生まれ広島県出身。アマチュア時代に数々の日本タイトルを獲得し、49歳でプロ入り。シニアツアーで2勝を挙げている

●CONTENTS●
#1 足裏の正しい重心移動とは?
#2 自然なアドレスはかかと体重
#3 足裏の感覚を研ぎ澄ませよう
#4 遠心力を最大限に活用

遠心力に対抗できる

かかと体重スウィングといえば、真っ先に思い浮かぶのがシニアツアーで活躍する田村尚之プロ。かかと体重の効用について聞いてみた。

「いちばんのメリットは、スウィングの遠心力に負けずに振れること」と、田村プロ。クラブを振ると、遠心力で体(軸)が外側に引っ張られ続ける。それに対抗して、軸を保ったまま振るためには、かかと重心のほうが都合がいいということだ。また

「スウィング中のヘッドは、遠心力でボールより外側を通ろうとするので、そのままだと当たりません。でも、人間のセンサーは優秀なので、上体を浮かせて(手元を引き上げることでヘッドを下げて)合わせてしまう。ですが、遠心力を最初から考慮しておけば、かかと側に重心を持っていくだけで耐えられます。むしろ遠心力を使って、自分の力以上のスピードを生み出すことができるんです」(田村)


かかと体重なら軸ブレしない

インパクトで体が前に引っ張られていないので、手元が低い位置を通り、ヘッドが正確にボール位置に戻っている。フォローでは体とヘッドの引っ張り合いが起こり、ヘッドが最大限に加速している

【遠心力を生かすポイント1】
小指、薬指、中指3本で握る

何かを引っ張るときには、小指側の3本を使うのが普通。綱引きの場面を想像すると、左右とも小指側の3本をしっかり握り、親指と人さし指はあまり握らない。スウィングの遠心力に対抗するのも「引く力」。したがって、小指側3本が大事になる

【遠心力を生かすポイント2】
インパクト付近で手元を止める

糸で吊るすタイプの振り子で、糸の途中を指で止めると重りが加速するように、インパクト直前で手元を急に止めるとヘッドが走る。この力を意識して、いかに邪魔しないように振るか、考えることが大事

【Drill】
ボールに届かなくてOK
「トップ打ち」練習

はっきりと後方重心を意識して振ると、最初はボールに届かず、トップしやすいが、そのままトップを打ち続けると、徐々にかかとに乗っている感覚がつかめる。無理に届かせようとするとダフる

月刊ゴルフダイジェスト2022年7月号より