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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.23「“9番アイアンの5ヤード練”でアプローチ名人!」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

ボクは身長が180センチ以上あって、ガタイもいいので、飛距離は出るほうである。ゆえに、得意クラブはドライバーだと思われているが、実は一番自信があるのはアプローチだ。いろんなクラブで、芯に当てる以外にも、先っちょに当てたり、フェースを開いたり、閉じたり……なんだかんだ小細工して練習するのが大好きである。

なかでも9Iでの5ヤードアプローチはいぶし銀である(自画自賛)。9Iで5ヤードを狙う競技があったら、今治イチ、いや愛媛イチ、いやいや四国イチ、いやいやいやひょっとすると全国制覇も夢じゃない。

「30ヤード以下のアプローチなんて、練習せんでもなんとかなるわ」と思っている人も多いだろう。東京の練習場は1球30円するところもあるらしいので、5ヤードを打つ気にならないのもわかる。

しかし、これを磨くと、本当にゴルフがラクになるので、1Wの球数を減らしてでも、力を入れて欲しいところだ。

5ヤードというのは、キャリーとラン、全部合わせて5ヤードという意味。もちろん、手前の花道から狙うならパターでもいいけど、ラフからだったら9Iのほうが断然寄る。シチュエーションをイメージするなら、サブグリーンに乗ってしまった次の一手ってとこかな。

どうやっても5ヤードしか飛ばない打ち方をマスターしておくと、下りのアプローチも、何にも怖くなくなるので、奥からのアプローチにも便利だ。

冒頭で、小細工して打つのが好きだと言ったが、これに関しては、できる限りクラブなりに構え、何も考えず「ポン」と打つイメージだ。

5ヤードを練習したことがない人は、最初はかなり難しく感じるかもしれない。だいたい、気負ってパンチが入る、ビビッてザックリする、ゆるんで右にヘロっと転がるのでは?

まず、力んでしまう人は、打つ前に一度150%の力でグリップしてからアドレスするといい。初めに、これでもかというくらい力んでおくと、それ以上力むことがなくなるからだ。

また、ボールを見すぎないようにするのもコツ。直視すると、どうしてもダウンスウィングからインパクトで顔がボールに近寄るので、ザックリしてしまう。繊細なショットほど体が動かなくなるので、フォワードプレスを入れる人もいるかもしれないけど、必要以上に下半身を動かすと、やはりザックリしがちなので、ボクは入れない派かな。

ザックリする人には、クロスハンドも効果的。右手を使いにくいので、ヘッドが暴れるのを防いでくれるはず。

何はともあれ、いろいろやってみるのが重要。試行錯誤しているうちに、たとえ5ヤードでもきっちりインパクトしないとダメ、という感覚もつかめてくるはずだ。

待ちに待ったゴルフシーズンが到来する。今からでも遅くない! みんなで5ヤード名人になろうではないか!

最初に力いっぱい握ることで打つときに力が抜けやすい。クロスハンドなら、なお効果的だ。5ヤードアプローチは意外と難しい


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2017年4月18日号より