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【ストロンググリップが合う人・合わない人】<後編>アマチュアは“合わない”可能性大! その理由とは?

現在主流になりつつある「ストロンググリップ」だが、アマチュアの場合、ストロンググリップが合わないケースも多いという。果たして合わないのはどんなタイプなのか?

PHOTO/Yasuo Masuda、Blue Sky Photos THANKS/サザンヤードCC

解説/北野正之

女子プロやアマチュアの指導経験が豊富。伸び悩むゴルファーへ「気づき」の指導を得意とし、スウィング理論、メンタル、マネジメントに精通。茨城・サザンヤードCCでレッスンを行う

ストロンググリップが主流になっている理由とは?
<前編>はこちら

ヘッドスピード42㎧以下で
ハンドファーストに打てない人は要注意

ストロンググリップが合わない人とはどんなタイプなのか。北野正之プロによると

「ストロンググリップはどうやって握っているのか、を考えるとわかりやすいです。イメージとしては、ボクシングの左ストレートに近いです。左前腕を回内(内側に絞る)させているわけです。その結果、ひじが伸びて腕が真っすぐになります。この状態は左腕(手首とひじ)がロックされたのと同じなんです。これが人によって窮屈だったり、振りづらいと感じてしまう理由です。つまりフェースローテーションがしづらい、ということなんです。ですから、体の正面でインパクトするタイプの人には、ストロンググリップは合わないんです。


ストロンググリップは腕がロックされた状態ですから体を先行(回転)させ、ハンドファーストにインパクトするしかありません。そうしないとフェースをスクエアに保てないからです。そのため、体をしっかり回せる人でないとその恩恵が得られないのです。そう考えるとアスリートや上級者、あるいは体の柔軟性が高い若い世代に向くグリップといえます。個人的には体が回りづらい中高年にはおすすめしません。

フェースローテーションが抑えられるのがストロンググリップの特性ですから、クラブヘッドのパワー(ヘッドの返り)が生かせないという側面もあります。そうなると、ヘッドスピードが遅めの人ほど、どんどん飛ばなくなってしまう可能性は高いです。

また、ストロンググリップは方向性と再現性がよくなるのでボールが曲がらなくなります。フェースがスクエアな状態を長く保てるのでインパクトも強く叩けます。それには体をしっかり回す、ハンドファーストで打つ、という条件が必須なんです。米ツアーの選手が筋肉質のアスリート体型になっているのは、体のパワーを上げても真っすぐ飛ばせるストロンググリップのおかげでもあるんです」

ストロンググリップは
「アスリートや上級者、若い世代に向く」

ボクシングの左ストレートのように前腕を回内させるのがストロンググリップの特徴だ。腕全体が真っすぐ伸びることで再現性が高まり、体を回すほど、インパクトで強く叩ける

左腕がロックされた状態になるので、体を先行させたハンドファーストが必須条件となる。その結果としてフォローで腕が伸びる、フィニッシュが大きくなる。リストターンがしづらくなるため、体をしっかり回せないと振り切れない

ストロンググリップが合う人
●体がしっかり回せる ●ハンドファーストに打てる

では、スクエアグリップが合う人とは、どんなタイプなのか?

「スクエアグリップはボクシングでいうなら左アッパーのイメージです。ひじが適度に曲がるので腕に余裕が生まれます。その結果、フェースローテーションがしやすくなります。体の正面でリストターンさせるスウィングと相性がいいのです。フェースローテーションさせることで、ヘッドの返りが使えますから、飛距離を伸ばせる可能性もあります。

スクエアグリップはひじや手首の自由度が増すのでフォローやフィニッシュもラクになります。体が硬くても無理なく振り抜けるグリップなんです。ストロンググリップはレースカーのハンドルのように敏感で遊びがないのに対し、スクエアグリップには遊びがあります。フェースローテーションの量やリリースのタイミングを調整できるのもメリットでしょう」

ストロンググリップにこだわる必要はない。自分に合ったグリップを見つけることが、上達への大きな一歩につながるのだ。

スクエアグリップは
ヘッドスピードが遅めの人や体が動きづらい人に合う

左手を絞らないスクエアグリップは腕が真っすぐ伸びない。つまり手首やひじに余裕が生まれるグリップ。体の正面でフェースローテーションさせるスウィングと相性がいい

スクエアグリップは手首やひじに余裕があるのが特徴。フェースローテーションでボールをつかまえるため、体が回りづらい人にもマッチする。リストターンすることでひじがたたみやすく、フォローやフィニッシュでも無理がない

スクエアグリップが合う人
●体が回りづらい ●ハンドファーストに打てない

北野流ストロンググリップ活用術
バンカーやアプローチで使うのはアリ

ヘッドスピードが遅めの人や、体が回りづらいゴルファーにはストロンググリップは合わない、と語る北野プロだが、使い方次第でスコアアップに貢献できますよ、と言う。どういうことなのか?

「体を回してハンドファーストに打つのが、ストロンググリップを生かす条件ですが、バンカーとアプローチなら誰でも活用できる可能性があります。

ストロンググリップは腕が真っすぐロックされるので、腕自体の強度が上がるわけです。バンカーでも砂に負けず、力強く振り抜けるようになります。とくに非力な女性にはおすすめですし、バンカーが出ないという人にも試してもらいたいです。

アプローチでザックリやトップに悩む人にもストロンググリップはおすすめ。腕がロックされる=腕の長さが変わらないので、インパクトの再現性が高まります。腕(ひじや手首)は一切使わず、体を右に回して左に回すだけ。ハーフショット以下であれば、誰でも体で打てるはず。インパクトが安定すれば、ミスは抑えられますし、距離感も合わせやすくなります」

北野竜のストロンググリップ活用術を使えば、スコアアップにつなげられる可能性大だ。

活用術1
バンカーでストロンググリップ

左腕が真っすぐ使えるのでパワーが伝わりやすい
ストロンググリップに握ることで左腕が真っすぐ伸びる。それを最大限生かせるのがバンカーショットなのだ。グリーンまで距離があるバンカーなどでも有効なので、覚えておいて損のないテクニックだ

活用術2
アプローチでストロンググリップ

両腕を固定したまま打てばミスが抑えられる
アプローチのミスのほとんどは、ヘッドの入り方が問題。ストロンググリップにすれば、腕の長さが変わらないので入射角が安定し、どんなライでも同じインパクトが可能だ。ミスは減らせるし、距離感も合わせやすくなる

週刊ゴルフダイジェスト2022年3月29日号より