長尺を使わなくても飛ばせる体に! 阿部裕樹の飛距離アップトレーニング
高校ゴルフ部の監督を務めながら、レギュラーツアーで初シードを獲得した阿部裕樹。昨季まで認められていた長尺ドライバーが今季から禁止になったことで、飛ばせる体作りが必要になった。阿部が取り組む飛距離アップのためのトレーニングメニューとは?
PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/The蔵ssic
阿部裕樹(右)
あべひろき。1989年生まれ、栃木県出身。祖母の影響でゴルフを始め、中学時代は平日週2回の練習と週末ラウンド。受験で佐野日大へ入学し、日大へ進学。2年で国体成年男子個人で優勝、4年で日本アマ優勝後、在学中にプロ宣言した
坂井昭彦(左)
データに基づいた技術指導とボディコンディショニングを融合したレッスンを提唱。TPIゴルフ、フィットネス、ジュニアのレベル2を保有し、整体師の資格も持つスペシャリスト
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- 昨シーズン賞金ランク62位、ぎりぎりで初のシード権を獲得。飛距離は出ないが類まれなショット精度でパーオン率1位に輝いた阿部裕樹。高校ゴルフ部の監督を務めながら自身の研鑽も怠らない32歳のゴルフ生活に迫った。 PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/西川田ゴルフ練習場 阿部裕樹 あべひろき。1989年生まれ、栃木県出身。祖母の影……
“飛ばない”弱点をどうにかしたい!
昨シーズン、賞金ランク62位で初シードを獲得した阿部裕樹。現在課題として取り組んでいるのが、体の硬さ解消と、先を見据えた飛距離アップ。コーチの坂井昭彦氏に数十種類のトレーニングメニューを作ってもらい、そのなかの10種目ほどを1時間弱でこなす。
「初めてお会いしてスウィングを見たとき、体の硬さが原因で、腕と体の連動に“ぎこちなさ”を感じました。ただ、そこを改善するには、体が伴わないといけませんし、それがなければ怪我の危険性もあります。まずは全体的な可動域を広げることが必要でした」(坂井コーチ)
さらに今シーズンからの長尺規制を見越し、今年から取り入れている飛距離アップメニューが、重いボールを投げるトレーニングだ。
「蹴り上げる動きは、これまでの僕にはありませんでした。この動きを試合でやるのは、まだ難しいかもしれませんが、オフ期間中に少しでもこの動きに近づきたいですね」(阿部)
振れるカラダ作り1
速度アップ
2kgのボールを左右に投げる
腕の振りを速めるため、スウィングの要領で大きなボールを投げる。「左右やることで効果が高まります。アマチュアの方は1kg程度でも十分に効果があります」(坂井コーチ)
振れるカラダ作り2
可動性アップ
仰向けの状態で下半身から左右に回る(左右5回ずつ)
両手を伸ばし、背中をつけた状態で足から回り、うつぶせに。両肩を最後まで地面につけようとすることで、柔軟性だけでなく、体幹も鍛えられる
左右の足を持ち思い切り引っ張る(左右10秒3セット)
写真のように両足を曲げ、体をねじる形で写真のように足を持ち、フルパワーで引っ張る。捻転差を作り、回転のための筋力もアップする
背筋を伸ばした状態で手だけを上に上げる(左右5秒3セット)
見た目は非常に地味だが、かなり効果的な肩甲骨の柔軟性を高めるメニュー。手のひらを上に向けるのがポイントで、硬い人はほとんど手が上がらないそう
週刊ゴルフダイジェスト2022年3月8日号より