【スウィングの“体力”アップ】#2 「9番アイアンで『低い球』打てますか?」
プロのようなぶ厚いインパクトを実現するには、「スウィング体力」を高めることが大事だと小野寺誠プロ。そしてそのためには、9番アイアンで練習するのが最適だという。その真意とは?
TEXT/Kosuke Suzuki PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/ゴルフ倶楽部成田ハイツリー
解説/小野寺誠
1970年生まれ。16歳で渡米してスウィング理論を学び、帰国後96年にプロ入り。現在は年間200回以上のラウンドレッスンを行う
●CONTENTS●
#1 「スウィング体力」を高めよう
#2 9番アイアンで「低い球」打てますか?
#3 効果倍増! 9I練習で意識したい3つのポイント
ボールを「弾く」のではなく「押す」
前回説明した“スウィング体力”をつけるには、9番アイアンでの練習が最適だと小野寺プロは言う。
「スウィング体力を養って、体をしっかり入れ替える動きができれば、自然にハンドファーストインパクトになります。結果、ボールを押し込んで、低く抑えた強い球が出る。でも、多くのゴルファーは、体を使わずに腕でクラブを走らせて、『押す』ではなく『弾く』インパクトになっている。クラブ自体が動くエネルギーが小さい9番アイアンは『押す』インパクトにならないと、うまく打てないんです」
ロフトが小さくティーアップして打つドライバーでは、「弾く」インパクトでも、そこそこの球が打ててしまうが、ロフトが大きくて重い9番アイアンでは、球が上がりすぎてしまう。
「スウィング体力とは、球の高さを抑えることができる力。だから9番アイアンで抑えた球を打つ練習がとても重要なんです」
9番アイアン=「短い」&「重い」
>>クラブの運動エネルギー 小
「押し込むインパクト」でないと強い球が出ない
9番アイアンで抑えた球を打つには、ハンドファーストでロフトを立てながら「押し込む」インパクトが必須。体を使って打っているので強い球になる
「弾くインパクト」では球は上に上がってしまう
9番アイアンはロフトが大きく長さも短い。ロフトが増える「弾く」インパクトでは、スピン量の多い球で上に上がってしまい、前進力が弱い
ドライバー=「長い」&「軽い」
>>クラブの運動エネルギー 大
「弾くインパクト」でもそこそこ飛んでしまう
長くて軽いので、腕だけでも動かしやすいドライバー。ロフトが小さく、ティーアップして打つので、体の入れ替えがない「弾く」インパクトでも、そこそこの球が出る
「押すインパクト」ならより強い球が打てる
ドライバーで「押す」インパクトができればインパクト効率がアップし、同じヘッドスピードでもより強い球で飛距離も大幅に伸びる
「押すインパクト」なら自然とハンドファーストに
体の入れ替えを行って、「押す」インパクトにしようとすれば、手元は自然にハンドファーストに。形を作ろうとせず、あくまでも体を使って振っていくことが大切
>>ただ打つだけでは効果ナシ
9I練習で意識すべき3つのポイント
週刊ゴルフダイジェスト2022年2月15日号より