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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみてVol.6「“砂上”素振りでスウィングの悪癖が丸はだか!」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

ボクがゴルフを始めたのは高校1年の時。両親ともに大学ゴルフ部出身なので、3歳から英才教育を受けてもよさそうだが、なぜか、彼らの口から「ゴルフ始めなさい」と言われたことがなかった。

子どものころは水泳や柔道をやっていて、特に水泳はまぁまぁ強かったんだけど、今から思えば将来ゴルフをやるための下地づくりだった気もする。水泳は全身の筋肉がまんべんなくつくし、関節も柔軟になるので、ゴルフには好影響だと思う。

高校は地元・愛媛ではなく、高知県の明徳義塾高校を選んだ。野球や相撲で有名だけど、ゴルフでも松山英樹プロ、横峯さくらプロが卒業生。

ボクは入学と同時にゴルフ部に入り、生まれて初めてゴルフ漬けの生活を送った。20人ほどいた同期はほとんどが経験者で、初心者なんてボクぐらいなもん。実力は周回遅れもいいところだった。でも「3年間で、ぜったい追いついてやろう」いや、「追いつける」って思ったんだ。生意気でしたが……。


技術的なことを監督にも先輩にも教えてもらうことはなかった。当時から今に至るまで、ボクはずっと我流。だって、コーチにガッツリ教わると、コーチなしではいられない体質になるでしょ。そうではなく、自分でどこが悪いかを把握して、自分で軌道修正できるゴルファーになりたいと思ったんだ。

当時、ボクがはまったのは、『砂の上』から打つ練習。練習場のマットをとっぱらって、全スウィングを砂上から行った。打つのも、素振りも、すべて砂上。

砂上のメリットは、クラブの跡がつくので、ダフっているかトップしているかが一目瞭然なこと。

ボールの手前に線を引き、線の手前にヘッド跡がつけばダフってる証拠だし、ボールの跡がつくとトップしている証拠。また、線より先の跡が深すぎたら、ちょっとダウンブローがキツイ証拠。さらに、ヘッド跡の向いている方向を見れば、テークバックのイメージよりも、アウトに下りてきてるのか、インから下りてきているのか、よく分かる。

ボクが思う理想はちょうど線の上か、やや手前にヘッド跡がつくこと。砂上素振りを10回やって、すべて理想の場所に跡がついたら1回ボールを打つ。10回中、1回でも失敗したら、最初からやり直し。これを高校3年間、何度も何度も繰り返した。そうしたら、どこにどうクラブが入れば、どこに当たり、どう飛んでいくか、自分で分かるようになった。

この理屈が分かれば非常に便利。コーチがいなくても簡単に自分でスウィング修正できます。悪いことは分かるけど、「どこが悪いかわからない」という人は、ぜひこの練習を試してほしい。ただし、地味な練習だけに、飽きるのが玉にキズ。

でも、飽きたらやめればいいよ。ボクはそうしてる。えっ? 砂上から打つ環境がないって? 安心して。その答えはタオル。察しのいい人は分かると思うけど、次回、詳しくお伝えします!


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+3。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2016年11月8日号より