【ゴルフジム】「アプローチの距離の打ち分けが苦手」原因は“手首を固めすぎ”
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「アプローチが上手く寄らない」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/リバーサイドゴルフ練習場
教える人/後藤晋
ごとうしん。75年生まれ、東京都出身。日体大荏原高校ゴルフ部を経て、06年、ティーチングプロA級を取得。体への負担が少なく、ケガをしない、バランスのいいスウィングを指導。リバーサイドゴルフ(埼玉県熊谷市)所属
<今週のお悩み>
「グリーン周りのアプローチが
思ったように寄りません」
●富田敦さん(59歳/身長173cm/ゴルフ歴10年/ベストスコア101/平均スコア105)
打ち方に決定的な欠点があるわけではないが、ひじ、手首の動きがやや硬く、両腕の「三角形」をキープしたままボールを拾う形になっている。繊細な距離感を出すには、小さい振り幅のなかにも、コックやリリースといった基本動作が必要
富田 アプローチの距離の打ち分けが苦手です。
後藤 ちょっと手首を固めすぎている感じがしますね。アプローチの小さいスウィングのなかでも、ヘッドのやわらかい振り子運動は必要です。手首を固めてしまうと、腕全体でドスンとヘッドを落とすイメージになって、繊細な距離感は出しにくいんです。
富田 弱く打とうとすると、ヘッドが先行して、ポコンと「死んだ」球になってしまいます。
ひじから先をほとんど使えていません
後藤 富田さんはヘッドで軌道を「なぞる」ような感じですが、小さくてもきちんと「叩く」動きを入れないと、「生きた」ボールにならないんです。
富田 出球が強くなりそうで怖いです。
後藤 左右の手の役割をきちんと使い分けると、小さく叩けるようになると思います。まず、左手は中指と薬指だけでクラブを引っかけるように握るイメージで、インパクトしたら手首を振り子の支点にしてヘッドを目標方向に振り出します。手首自体が目標方向に動くと、出球が強くなりすぎるので注意してください。次に右手は、右ひじを曲げて体につけたまま下ろし、インパクトまでは手首の角度を保ったままにします。ボールに当たる前に手首をリリースしてしまうと、やはり出球が強くなります。
富田 ダウンスウィングは、右ひじで体幹部を押し回すイメージですね。体を使ってゆっくり回転しながら、タメとリリースをきちんと使えるのがわかります。
これで解決!
「手首をガッチリ固めすぎ。
ひじと手首を柔らかく使おう」
Point
左手首を支点に振り子の動きで振る
Drill
右手1本でボールを打つ
ダウンスウィングでは右ひじで体幹部を押す
スウィング中に右ひじが突っ張った状態になると、腕と体の一体感がなくなり、ヘッドが強く入りやすい。右ひじを曲げ、わき腹にぴったりくっつけて下ろすと、体の回転で「ゆっくり」打てるので距離感が合いやすい
週刊ゴルフダイジェスト2022年1月4日号より