【読者記者】No.1754「アプローチでたまにシャンクが出ます。打ち方は悪くないと思うのですが…」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「アプローチでシャンクが出る」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Hiroaki Arihara TEXT/Daisei Sugawara THANKS/江連忠ゴルフスタジオ(ETGS)千葉校
読者記者No.1754 岡安啓右さん
●58歳 ●会社役員 ●ゴルフ歴/25年 ●ベストスコア/77 ●平均スコア/90 ●167㎝・78㎏ ●ドライバー飛距離/220ヤード
先生/内海大祐
76年生まれ、茨城県出身。その人の体格や筋力などに応じた、理にかなったスウィング構築を目指す指導に定評がある。江連忠ゴルフスタジオ(ETGS)千葉校インストラクター
岡安さんのお悩み
「アプローチでシャンクが出る」
短いアプローチや、ときどきショートアイアンのフルショットでもシャンクが出ます。自分では基本に忠実なスウィングをしているつもりなんですが、何が原因なのでしょうか?
インパクト後に上体の前傾(右サイドの側屈)が強くなっていて、ヘッドを飛球線に対して直線的に動かそうとしているのがわかる。この動きがシャンクの原因か
岡安 アプローチやショートアイアンでシャンクが出て……。
内海 クラブを「インから下ろしたい」という気持ちが強く出すぎてますね。ドライバーも右に出ることが多いんじゃないですか?
岡安 そうなんです。
内海 インから下ろす動きは、ダウンスウィングでタメて、リリースしながらアウトにヘッドを放り出しますよね。アプローチは振り幅が小さくてヘッドの勢いがないので、タメて下ろしすぎるとリリースしきれないんです。ずっとハンドファーストのまま、手元だけが体から離れていっちゃう。
岡安 それでヘッドが遅れて、開いちゃうんですね。
内海 そういうことです。体の回転で、手元、ヘッドが同じ軸で円運動するイメージで、手元を体から離さないように、丸く振ってみてください。
岡安 あ、しっかりつかまります。ヘッドをこんなに左に振っても、大丈夫なんですね。
<問題点>
フォローで手が体から離れる
ヘッドを目標に対して真っすぐ出そうとしすぎると、手元が先行して体から離れ、ヘッドが遅れて開きやすい
記者「ハンドファーストに振り抜いています」
プロ「体ごとクルッと回るだけでいいんです」
Point 1
インパクトゾーンを円弧でイメージ
振り幅が小さいアプローチでは、最初にヘッドの描く円軌道をイメージして、それを「なぞる」ように打つときれいにボールを拾いやすい。手元を体から離さずに(ハンドファーストを強くしすぎずに)、体を中心に手とクラブを丸く動かす。
【テークバック】上体をその場で右に回す
前傾に対して素直に体を右に回すと、ベルトのバックル、胸、両手が同じ方向を向く。このイメージで上げる
【フォロー】軸を傾けず体を左に回す
フォローでは自然に前傾を起こしながら、体を回転させていく。右側屈を強めると手だけが前に出やすい
Point 2
ベルトのバックルを左右に向けるイメージ
腰から上を一体にして回すために、ベルトのバックルの向きを意識して回転する。バックルが左右に回転すれば、上体も同じように回る
Drill 1
水平素振りで手の軌道を覚える
Drill 2
ボールの近くにロープで円を描く
ボールの手前にロープなどで半円を描き、ヘッド軌道を視覚的にイメージしながら打つ(写真)。ヘッドを丸く使う感覚がわかる
<取材後記>
クラブに仕事をさせていなかった
取材前のスウィングは、ヘッドが全然、出ていなくて、クラブに「仕事をさせていない」状態でした。体の回転を使って、円軌道を意識して振ったら気持ちよく当たりました。
月刊ゴルフダイジェスト2022年1月号より
こちらもチェック!
- 調子が良いときにかぎってやってくるあのイヤ~な音。スコアはもちろんのこと精神的にもやられてしまうシャンクは絶対に封じ込めておきたいところ。いったいどうすれば防げるのか。まずは自分のシャンクの「タイプ」を見極めよう。 ILLUST/Shinichi Hoshi PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/平川CC 解説/横田英治 プ……