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“マン振り”なのに曲がらない。大型ルーキー・久常涼が語る300Yショットの秘密【動画あり】

規格外の高卒ルーキーが男子ツアーを席巻しようとしている。今季AbemaTVツアーでシーズン3勝を挙げて早々にレギュラーツアーへの出場権を獲得した久常涼だ。彼のプレーを目の当たりにした先輩プロたちは、技術力の高さもさることながらそのゴルフの強さを絶賛する。今回は久常の最大の武器であるドライバーショットにスポットを当てた!

PHOTO/ARAKISHIN THANKS/ぎふ美濃GC、日進ゴルフエトワス

久常 涼

ひさつね・りょう。2002年9月9日生まれの19歳。175センチ・80キロ。岡山県出身。渋野日向子と同じ岡山県作陽高校出身。高校3年時に昨年QTを受験したものの1212位。それでもAbemaTVツアー出場3試合目で優勝を果たすと、今季ここまで3勝を挙げ、残りのレギュラーツアー出場権を獲得した

スウィングは
マン振りが基本

GD すごい活躍ですね!

久常 いえいえ、まだまだ全然です。でも昨年のQTに失敗して無職になったときは本当にどうしようかと思っていました。

GD 1212位からの見事なリベンジ。中学2年のときに初めて会った当時からドライバーは飛んでいた記憶がありますが、今はさらに飛んでいます?

久常 はい。飛距離は伸びていると思います。ただ、飛ばすだけじゃプロの試合では通用しないので、しっかり振りながらもコントロール力を高める努力はしています。

GD でも、相変わらずマン振りがベースなんですね。

久常 そうですね。作陽(高校)ではとにかくマン振りすることから教えられましたから、それは自分のゴルフの土台になっています。

GD たしか当時はフェードを打っていました。

久常 はい。でも今はドローです。体の動きとしてはドローのほうがナチュラルに振れるのと、飛距離もドローのほうが出ていると思います。

久常涼の300Yスウィング

久常涼の迫力スウィングを動画でチェック!


イメージはライン出し!
左腰までヘッドを真っすぐ押す

インパクトから左腰まで、フェース向きをできる限り長くキープさせることができればマン振りしても方向性は安定するという久常

GD 飛距離を落とさず方向性を高める工夫はしていますか?

久常 インパクトでヘッドを真っすぐ動かしています。

GD フェースを返さないイメージ?

久常 そうです。曲げたくないときはライン出しのイメージで振りますが、左腰までフェースを真っすぐに動かしています。

GD それを意識するとヘッドスピードは落ちませんか?

久常 手の動きでやると落ちます。だから、いわゆる体幹、体とクラブの動きが同調することが大事で、あくまでもスウィングの主役は体の回転です。

GD 回転するときに意識していることはありますか?

久常 左サイドの壁です。飛ばそうとすると体が左に突っ込んでしまいがちですが、そうなると体の回転は止まってしまいます。ダウンスウィングで左サイドに踏み込んだら、左腰をお尻方向に引っ張る感じで動かします。

GD このとき、手は全く使わない意識なんですね?

久常 300ヤードを打つのもライン出しの延長なので、小手先で打つ意識はありません。

飛ばしPoint 1
左腰でクラブを引っぱり下ろす

左腰でクラブを引っ張るイメージで振ると体の回転とクラブの動きが同調しやすい。手首をこねたり、ねじったりする動きは一切入れずに、体の回転主体で振る

飛ばしPoint 2
フラフープのような横回転をイメージ

体の周りにフラフープをイメージして、それに沿ってクラブが動くイメージ。体の横回転が主体で、そこに地面を蹴る動きなど縦の動きが加わる

トップを小さくしたら
回転スピードがアップした

GD 以前はもっと大きなトップだった記憶があります。

久常 そうですね。ヘッドを体から遠くに上げようとしていました。でも、それだと体を速く回転させられないし、腕の動きが強くなってしまったんです。

GD それでトップを小さく?

久常 小さくというより、もともとトップで右ひじが外に開いてしまう癖があったので、そこを矯正したら自然とトップがコンパクトになり、結果的に体を速く回転させられるようになりました。

GD 右ひじを地面に向けるイメージですか?

久常 そうですね。右ひじが体から離れないように意識したら、ひじが外を向かなくなりました。おそらく、大きなトップを作ろうとしたことで、軸がブレてしまっていたんだと思います。コンパクトなトップになってからのほうが速く回転できるようになりました。ヘッドの入射角も安定して、曲がらなくもなりました。

GD ミート率がアップしたことも結果的に飛距離アップにつながったわけですね。

久常 いまはテークバックでしっかりと右足に体重を乗せて、ダウンスウィングで左股関節に乗せる。これだけを考えて振っています。

飛ばしPoint 3
トップで右ひじは地面を向く

トップで右ひじが体から離れないことで体幹を使ったスウィングができる。体の回転と腕、クラブが連動して動くようになり軌道が安定する。トップで右ひじを地面に向けるイメージ

飛ばしPoint 4
右を踏んでトップ、左を踏んでダウン

地面を踏む動きで体の回転を加速させる。ただ、意図的に地面反力を使っているわけではなく、速く振るための動きを追求したら、自然と左右の足で地面を踏む動きになったという

【こんな練習してました】
カゴの中身を背中側に落とす

カゴにボールを入れてそのボールが自分に当たらないようにトップ位置まで持っていければ、右ひじは正しい動きになる。ボールが自分に当たるのは右ひじが外を向いている証拠

ウォームアップは
グローブなしがオススメ

GD 練習ではグローブしないのですか?

久常 いえ、ちょっと力んでるなと感じるときはグローブをつけずにやっているだけで、これも思いつきでやっているだけなんです。

GD 滑りそうで逆に力が入っちゃいそうですが?

久常 なんか、グローブをつけると強く握っちゃうんですよね(笑)。素手のほうが柔らかく握っている感覚が出やすくて、ウォームアップにはピッタリなんです。

素手で振ると力みが抜ける

少し疲労がたまっていたり、力んでいると感じられるときは、グローブをせず素手で8割くらい力感でショットをすると無駄な力が抜けてリラックスできるという。「これウォームアップでやると意外といいんですよ」

週刊ゴルフダイジェスト2021年10月19日号より

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