Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • レッスン
  • 【脱! カット軌道】<田村尚之編>トップで「右わき」開けてみてください

【脱! カット軌道】<田村尚之編>トップで「右わき」開けてみてください

スライスやチーピンなど、あらゆるミスの原因になる「カット軌道」を修正するにはどうすればいいか。最後は独自のスウィング理論を持つ田村尚之プロに、インから振り下ろすためのコツを教えてもらった。

TEXT/Masato Ideshima PHOTO/Takanori Miki THANKS/呉CC

>>カット軌道の直し方 基本編

>>カット軌道の直し方 平塚哲二編

解説/田村尚之

たむらなおゆき。独自の理論を持ち、49歳でプロ転向し、翌年シニア入り。ファンケルクラシックで5年ぶりの優勝を果たす

思い切って
トップで右わき開けてみて

カット軌道を直す方法について、田村尚之プロに話を聞いた。

「ヘッドをインサイドから下ろすためには、ダウンスウィングで背中側からクラブを下ろしてくるイメージが大事。ただ、意識して背中から下ろすのではなく、自然と下りてくるのが理想。そこでオススメなのが、軌道を『8の字』にすること。つまり、外に上げて内側から下ろしてくる、いわゆるループ軌道ですね。テークバックはできるだけシャフトを立てながら上げて、トップではガバッと右わきを開いてしまってOK。この形が作れれば、切り返しで勝手にわきが閉まってシャフトは背中側に倒れてくれます。そうすればヘッドは必ず背中側に下りてカット軌道が矯正されますよ」

Point 1
トップでわきを開ける

トップで右わきを開ける「フライングエルボー」はダメな動きと思われがちだが、カット軌道を直すには効果大。トップで右わきを開くことで、ダウンでは自然と右わきが閉じ、クラブが背中側から下りてくる。一方、トップで右わきを閉めるとダウンでは逆に右わきが開いて、外から下りる原因に

Point 2
円を描くようにクラブを回す

8の字ループを描くには、ひものついたコマを右手に持って投げるときのイメージだと田村プロ。野球のアンダースローのイメージでもいい


Point 3
ボールを横から叩く

ボールを上から叩くのではなく、横から当てるイメージを持とう。これにより、体が突っ込むのを防ぐこともできる

Point 4
クラブを立てて上げる

インサイドから下ろしたいからといってインサイドにヘッドを上げると、逆ループを描いてヘッドが外側から下りやすくなる。シャフトを立てながら上げるのが正解

ベタ足かかと体重ならインから入る!

もうひとつ、カットを直すために大事なのが、右足のかかとだと田村プロ。

「クラブを背中側に下ろせたら、ヘッドはインサイドから入って、遠心力が最大になります。これに負けないようにするには、右足かかとが浮かないように我慢することが必要。右足かかとが浮くと、右ひざが前に出て、右腰が出て、さらに右肩が出ることで体が開いてしまう。結果、カット軌道になるんです。体が開いてカットになってしまう人は、開かないようにするのではなく、右足の動きに注意してみてください」

CHECK
体が開くのは右かかとの浮きが原因

背中側にクラブを下ろせたとしても体が開くと、ヘッドは外から下りてしまう。そして体が開くのは、右足に原因がある場合が多いと田村プロ

Drill
右足ヒョイッ! で開かずに振る動きを体感

ダウンスイングで右足を擦りながら左足の後ろ側へスライドさせる。体の開きを抑えながら、遠心力でヘッドが加速していくのを体感できる

田村プロのお手本スウィング

トップから切り返し、インパクトに向かう途中でだんだんと遠心力が大きくなる。右足をベタ足にしておけば、遠心力によって体が持っていかれるのを防ぐことができ、軸をキープすることができる

月刊ゴルフダイジェスト2021年11月号より