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【待ってろ、ウエハラ!】Vol.7 FWのミスを減らすにはスタート前の「片足立ち練」が効く!

ILLUST/Koki Hashimoto TEXT/SHOTANOW
PHOTO/ARAKISHIN THANKS/六甲国際GC

ラグビー元日本代表の大畑大介が、高校の同級生で元メジャーリーガーの上原浩治をゴルフで打ち負かすべく、精鋭コーチ陣に教えを請う本連載。第7回は、前回に続き小澤美奈瀬からフェアウェイウッドの打ち方を学ぶ。傾斜地でもミスが出ないようにするためのとっておき練習法を教えてもらった!

前回のお話はこちら

高校生のときに高校日本代表に選ばれ、社会人になってからもW杯に2度出たオレやけど、ずーっと右肩上がりに成長していったわけじゃない。
最大の挫折は高校3年の時。3年間クラスの学級委員やったから生徒会長に立候補しようとしたら、ラグビー部の顧問に「お前、調子に乗るなよ」と止められたこと。学級委員は半ば強制だったのに、先生、それはないやろ。
冗談はさておき、トップレベルの選手でも不調は絶対にやってくる。その本調子じゃないときでも結果を出すには、立ち返るところが必要やね。ラグビーは自分の調子が悪ければ周りの選手を生かすという手があるけど、ゴルフは自分でなんとかしないとあかんからな。美奈瀬師匠についてきてもらったら上原にチャカされるやろうし……。
でも、師匠なら調子が悪いときの対処法を知ってるはずや。それがわかれば本番も怖くない。待ってろ上原!


FWは不調の影響を受けやすい

ドライバーに次ぐ苦手クラブのFWも、小澤のレッスンにより安定してきた。だが、ラウンド前に微調整をしないと、調子次第では大ミスの可能性もアリと釘を刺される大畑。

大畑 トップのミスが出るのにあえてボールを左に置くなんて、思いもしませんでした。

小澤 今までトップが出たらボール位置を右にずらしていたと思うんですけど、それだと逆にダフりやすいし、たまたま芯に当たってもボールが上がらなくて、右に飛びやすくなっちゃいますからね。

大畑 たしかにそのパターンやったわ。FWは飛距離が出るから真っすぐ打てないと全部OBになってしまう。

小澤 FWで注意したいのは傾斜ですね。練習場は平らですけど、コースはフラットに見えて大なり小なり傾斜していますから。

大畑 でも、傾斜の練習なんてできんしな。これじゃ、経験のある上原のほうが有利になってしまう……。

小澤 斜面なりに立つことが大事なんですけど、体って日によって調子や感覚が違うじゃないですか。それでいてFWって長くて振りにくい。だから、不調の影響を受けやすいんです。

大畑 じゃあ、調子が悪いと思ったら、やっぱりFWは使ったらあかんの?

小澤 大丈夫です~。でも、スタート前にやってもらいたいことが1つだけ。それが片足素振りです。

大畑 さすが師匠。引き出しあるね。片足で素振りするだけ?

小澤 左足1本で立って、FWを普段と同じように振ってみてください。

「え、片足で立って振るの? 師匠、俺で遊んでない?」(大畑)、「片足立ちでアンバランスな状態を意図的に作っているんですよ」(美奈瀬)

平地でも傾斜の練習ができる

余裕の表情で片足素振りを始めた大畑だったが、さっそくヨロけてしまう。

大畑 むっちゃ難しいやん!

小澤 フラつかないでしっかりこらえて! 振り幅もいつもより小さくなってますよ!!

大畑 師匠、今日は一段と厳しくない? これ、ちょっとでもユルんだらフラついてしまう。

小澤 それが狙いです。傾斜ってバランスが崩れやすいでしょ。そのアンバランスな状況を平地で作れるのが片足立ちです。これを10回でもやれば、スウィングは安定するし、ウォーミングアップにもなります。

大畑 おっしゃ、これで傾斜対策もバッチリや。

「お、片足素振りをやったらなんか安定してきたぞ。フラつかん」と、今回も常人離れした適応力を披露する大畑

最初の数回こそフラついていた大畑だったが、素振りを繰り返すうち片足立ちでボールを打てるほどまで安定するようになった。

小澤 普通5回の素振りもフラついてできないのに、すぐにボールを打てるなんてさすがのポテンシャルです♡

大畑 オレを誰だと思ってるんですか、師匠。それにしても、左のケツがかなりキツイ。けっこう全力で踏ん張らないと、すぐに下半身が揺さぶられてしまうね。体幹が抜ける感じになるとアカンな。

小澤 独特の表現……。でも、その感じで合っていると思います。片足スウィングみたいに踏ん張れれば、どんなライでも安定したショットになりますよ。これはアイアンでも同じです。

大畑 アイアンといえば、球が上がるときと上がらないときがあって困っているんやけど。せっかくグリーン狙える距離なのにトップして奥いって萎える。

小澤 そのヘッドスピードなら球が上がらないなんてことはありません。ちょっと見てみましょう♡

FWをアイアンに持ち替え何球か打つ大畑氏。小澤が何やら欠点を見つけたようだが……。次回に続く!

【オオハタ’s MEMO】
体幹が抜けたらあかん!
左ケツが痛くなるのはブレてない証し

令和の武蔵になる!

オオハタダイスケ

大畑大介。1975年11月11日生まれ。ラグビー元日本代表、伝説のウイング。大阪の東海大仰星高で上原浩治と同クラス。ゴルフのベストスコアは91だが「本気を出せば上原に勝てる」と豪語するスーパーメンタル&フィジカルでゴルフ修行へ

迎え撃つは

ウエハラコウジ

上原浩治。1975年4月3日生まれ。読売巨人軍の元エースで、メジャーリーグでも活躍したレジェンド。マウンド上の緊張感を今はコースで味わうのが楽しいという根っからのアスリート気質を持つエンジョイかつ本気ゴルファー。同窓生・大畑の挑戦を待つ

週刊ゴルフダイジェスト2021年9月7日号より