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【ショートアイアンは9割乗せる!】“上から打つ”意識が引っかけを生む。ゆるやか軌道を身につけよう

TEXT/Daisei Sugawara PHOTO/Shinji Osawa、Hiroyuki Okazawa
THANKS/志度CC、ヨネックスCC

ショートアイアンで注意したいのが、ヘッドが上から入りすぎること。適度なダウンブローでゆるやかにヘッドを入れていくためのポイントを教えてもらった。

>>【導入編】ショートアイアンの“左”を防ぐ3つのキーワード
>>【POINT 1】ハンドファーストに当てるコツ
>>【POINT 2】自然なダウンブローを身につける
>>【POINT 3】フェースローテーションを抑える

●自然なダウンブローの作り方その1

重力をうまく利用しよう

南 秀樹

みなみひでき。かつて鈴木愛を賞金女王に導いた名コーチ。現在は木村彩子、岡山絵里をはじめ、ジュニア等のアマチュアも指導している

小野星奈

おのせいな。南コーチのもとでプロテスト合格を目指し奮闘中の24歳

ショートアイアンはクラブが短いので、軌道がアップライトになり、そもそもヘッドが上から入りやすい。それをさらに「上から入れよう」と意識してしまうと、過度なアウト-イン軌道を誘発し、左へのミスが出やすくなる。大事なのは、クラブの長さに応じた適度なダウンブローだ。

「切り返しでクラブを自分で『下ろそう』とせずに、重力落下で自然に『落とす』感覚だと、自然なダウンブローになります」と、南プロ。切り返しで手を放して、クラブを落とすくらいのイメージで、アマチュアはやっと力が抜けるのだという。重力をうまく利用できれば、手の余計な力を使わなくても、ダウンスウィング後半でヘッドを加速させることができ、一石二鳥なのだ。

切り返しでクラブを落とすイメージ

切り返しの瞬間に手に力が入っていると、重力を上手く利用できない。切り返しでは、クラブが本当に落ちるくらい脱力することが大事

意図的にハーフトップで打てますか?

切り返しの自然落下から、左手で引っ張って加速させられると、意図的にハーフトップで打てるようになる。左手の引っ張りが弱いとダフりやすい

重力を利用した自然なダウンブローがこちら

●パーオン率No.1! 高橋彩華にも聞いてみた

「トップでジャケット担いでください」

続いて話を聞いたのは、女子プロきってのショットメーカー、高橋彩華プロ。ショートアイアンだとヘッドが上から入りすぎて引っかかったりダフったりする人は「トップでジャケットを担ぐ」意識がいいというが、その真意は?

高橋彩華プロ
たかはしさやか。1998年生まれの黄金世代のひとり。現在パーオン率No.1を誇るショットメーカー(8月12日現在)

「重力を使えばクラブは勝手に上から下ります。しかし、緊張した場面などで力が入ると、クラブが短い分、上から入りすぎてしまう。これは私の悪いクセでもあるんです」と高橋彩華プロ。これはプロに限ったことではなく、誰にでも起こることだという。

「ショートアイアンは意識しないとクラブが高く上がりすぎてしまうので、低く上げる意識が必要です。具体的には、右ひじがずっと下を向き続け、手元が低い位置に収まるようにトップを作ること。スーツのジャケットを担ぐときをイメージしてください。ジャケットを担ごうとすると右ひじは下を向きますよね? これが低い位置に収まるトップを作るための上げ方なんです。皆さんもジャケット片手に試してみてください」

ジャケットを担ぐときの右手の形が、まさにショートアイアンのトップと同じだという

手元が頭よりも高く
上がらないように注意

【POINT 1】
テークバックで腕と体を同調させる

トップを低い位置に収めるためには、手先で上げないことが大事。腕が体の正面にある状態をキープしながら、体の回転に伴って手元をインに引いていく。フラットな軌道を作ろうとしてヘッドだけをインに上げるのはNG

【POINT 2】
右ひじを下に向けたまま上げる

右ひじが下を向いたままバックスウィングしていくことで、自然とトップが低い位置に収まる。右ひじが上を向くとわきが開いてトップが高くなる

高橋彩華のお手本スウィング

月刊ゴルフダイジェスト2021年10月号より