【ショートアイアンは9割乗せる!】なぜいつも引っかけてしまうのか? “左”を防ぐ3つのキーワード
TEXT/Daisei Sugawara ILLUST/Minoru Hamada
PHOTO/Takanori Miki、Shinji Osawa
THANKS/ゴールデンクロスCC、志度CC
フェアウェイのど真ん中、残り120Y。ショートアイアンで打てる絶好の位置からのセカンドは、なんとしても乗せたいショットだが、実際に乗せられる確率はどれぐらいだろうか。ショートアイアンでとくに多いのが、左に引っかけるミス。乗せたい距離だけに、大きく外したときの落胆も大きい。ショートアイアンで引っかけることなく、確実にグリーンオンできるようになるためのコツを教わろう!
解説/南 秀樹
みなみひでき。かつて鈴木愛を賞金女王に導いた名コーチ。現在は木村彩子、岡山絵里をはじめ、ジュニア等のアマチュアも指導している
ショートアイアンは
「勝手につかまる」構造
ショートアイアンで狙いどおりに球をコントロールするためには、まず「ドライバーとアイアンの構造の違いを理解することが必要」と南秀樹プロは言う。
「ドライバーはクラブ自体が長く、振れば振るほど『振り遅れる』性質のクラブです。だから、アマチュアは球をつかまえようとして、右手を使うクセがついている人が多い。一方ショートアイアンは、逆に振れば振るほど『勝手につかまる』性質を持っています。なので、ドライバーと同じ感覚で右手を使ってしまうと、全部左に飛んでしまうんです」。
つまりショートアイアンは、ドライバーと違う感覚で振る必要があるということ。つかまりやすい性質を持つショートアイアンで左へのミスを防ぐには、3つのポイントがあると南プロ。それぞれ詳しく見ていこう。
ドライバー感覚で振ると左にいきやすい
ドライバーはクラブが長いため振り遅れやすく、かつトウダウンしやすいため構造的に右にいきやすい。それを、右手を使うことで無理につかまえるクセがついている人は、ショートアイアンで同じように振ると球がつかまりすぎてしまう
【コースで定点観測してみたら…】
ミスの7割が左だった!
ゴールデンクロスCC13番の2打目地点(残り100~130Y)で定点観測すると、グリーンを左に外す人の割合が70%と、手前、奥、右に比べ圧倒的に多かった
“左”を防ぐ3つのポイント
【POINT 1】
ハンドファーストにインパクト
手元をヘッドよりも先行させる形で飛球線方向に動かすと、フェースは開く方向に動く。インパクトではロフトを立ててハンドファーストに当てる意識を持つと、球は左に飛びにくくなる
【POINT 2】
ダウンブローを意識しすぎない
ショートアイアンは自然とアップライトなスウィングになるため、アウト-インの軌道になりやすい。フェースが開いて当たればスライスになるが、フェースが閉じて当たりやすいショートアイアンでは、アウト-インに振ると余計に左に飛びやすくなる。なので、無理に上から打とうという意識は不要
【POINT 3】
フェースローテーションを抑える
ロフトが大きな短い番手ほど、重心角は大きくなる。つまりショートアイアンは元々フェースが閉じやすい構造なので、右手を使ってつかまえにいくと、左に飛びやすい。フェースローテーションを極力抑える打ち方が重要だ
>>【POINT 1】ハンドファーストに当てるコツ
>>【POINT 2】自然なダウンブローを身につける
>>【POINT 3】フェースローテーションを抑える
月刊ゴルフダイジェスト2021年10月号より