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【ゴルフの急所】Vol.7 「ドライバーはいいけどアイアンがダメ」その原因は“構え”にあり

PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/六甲国際GC

30歳からゴルフを始め、トップアマとして活躍したのち、49歳でプロ転向。会社経営の傍ら、2020年には日本シニアオープンを制するまでに至った異色プロ・寺西明が、自身が考える「ゴルフの急所」について、読者からの疑問に答える形で解説していく。

前回のお話はこちら

ラウンドでドライバーの調子がいいときにアイアンがダメということがあります。原因はどこにあるのでしょうか?( 福岡県・永井浩正さん・42歳)


アドレスを見直してみよう

一般のアマチュアの場合、アイアンは練習場だとそこそこ打てるのに、いざコースへ行くとダメという人が多いですよね。ティーアップして打つドライバーは、練習場もコースも感覚が変わりませんが、アイアンの場合はまったく違うからなんだと思います。練習場の人工芝マットは手前をダフッてもソールが滑ってくれるので、上手く打てていると勘違いしてしまうということもコースで上手く打てない原因の一つだと考えられます。とくに、ボールに対してヘッドが鋭角に入りすぎる人は、少しでもヘッドが手前に落ちると、コースでは大ダフリのミスになってしまいます。

では、コースでアイアンをナイスショットするために大切なことは何なのか。それはアドレスです。アイアンが苦手なアマチュアの方は、ドライバーとアイアンでほとんどアドレスが変わらないという人も多いんです。ティーアップして打つドライバーと、地面にあるボールを打つアイアンで、アドレスが変わるのは当然です。ボクの場合、ドライバーはヘッド軌道の最下点か、ややアッパーにボーをとらえる感覚なので、正面から見てシャフトはほぼ垂直になります。アイアンの場合はヘッド軌道の最下点よりもほんの少し手前でダウンブローにボールをとらえたいので、手元がヘッドよりも先行したハンドファーストの構えになります。つまりアイアンは、インパクトのイメージがアドレスの形になるということです。

ドライバーとアイアンで大きくアドレスを変えているように見えるかもしれませんが、実際にはそうでもありません。具体的にいうと、変わっているのはボールの位置とスタンスの幅だけ。飛距離を稼ぐドライバーはスタンスを広くしますが、正確性重視のアイアンは短くなるにしたがって、スタンスを狭くしていきます。また、アイアンはヘッド軌道の最下点より少し手前で、ダウンブローにとらえたいので、ドライバーよりもボールを少し中に置いています。

Q. アイアンが当たらないのはなぜ?
A. ドライバーのように構えるからです

体重移動を使わないとインパクトが点になる

アイアンをミスする人は下半身の動きが止まってしまっている場合が多い。しっかり体重移動を意識して、ボールをゾーンでとらえるようにしよう

<寺西流ワンポイント>
グリップは下から握ろう

ショットでは左のわきを締めろとよく言いますが、締めるのではなく、自然と“締まる”のが理想です。グリップを下から握るのはそのため。下から包み込むように握ることで、自然と両ひじが中に絞り込まれて、両わきが締まります。逆に、グリップを上から握ると、両ひじが体の外側を向いて、両わきが開いてしまうはず。バックスウィングからトップで右ひじがたためない、インパクトからフォローで左わきが開いてしまうという人は、見直してみましょう。

月刊ゴルフダイジェスト2021年9月号より

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