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【ゴルフの急所】Vol.6 「飛ばしよりもパッティング」

PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/六甲国際GC

30歳からゴルフを始め、トップアマとして活躍したのち、49歳でプロ転向。会社経営の傍ら、2020年には日本シニアオープンを制するまでに至った異色プロ・寺西明が、自身が考える「ゴルフの急所」について、読者からの疑問に答える形で解説していく。


ドライバー、アイアン、アプローチにパット。上達するには何が一番大切で、優先順位をつけるとしたらどんな順番になりますか?( 埼玉県・橋口始さん・55歳)


パット数はスコアの4割を占める

上達したいという質問ですが、いいスコアで回りたいということであれば、ショートゲームを練習すべきだと思います。その理由は数字で考えるとわかりやすいかと思います。

皆さんはスコアをつけるとき、パット数もつけていると思いますが、パーオン率はどのくらいでしょうか? どんなに頑張ってもプロですら80%、アマチュアならよくても50%といったところではないでしょうか。つまり、ラウンド中に何回アプローチするの? ってことなんです。パット数にも注目してみましょう。たとえば、平均スコアが90前後の人なら、1ラウンドのパット数は35前後、スコア80前後の人で30を切るか切らないかという感じではないでしょうか。いずれにしても、パット数がスコアの4割弱を占めるということ。それだけパットはスコアに直結するということなんです。

アマチュアの方のパッティングを見ていると、ストロークが安定していないなと感じます。軌道もフェースの向きも不安定だから、目標へ正確に打ち出すのが難しいし、距離感も合わない。スムーズにストロークするためには、パッティングでもアドレスで体を止めずに動かし続けて、下半身をガッチリ固めずに体重移動を使うというのは、前回お話ししました。体のどこか一部でも、止めようとか固めようとする意識があると筋肉が硬直してしまい、スムーズに動き出すことができないんです。

転がりのいいパッティングは、ボールが少しだけ跳ねたあと水平にスライドしてから転がります。ところが転がりの悪いパッティングは、ボールが大きく跳ねてスライドせずに転がります。そのため初速が速かったとしても転がりが悪いため、球足が伸びない特徴があります。ボールが跳ねてしまうという人は、ヘッドがダウンブローに入りすぎていないかを一度チェックしてみてください。私はゆるやかな軌道でボールをとらえ、フォローも低く出していくイメージでストロークしています。

ダウンブローに入れてしまうと
ボールが跳ねてしまう

「ボールが少しだけ跳ねたあと、水平にスライドしてから転がるのが、転がりのいいパッティングです。ヘッドがダウンブローに入りすぎるとボールが大きく跳ねてしまうので、転がりが悪くなります」

中尺パターのイメージなら
体と腕の動きが一致する

「パッティングは肩のタテ回転で行うと言われていますが、肩に意識を持っていってしまうと下半身が止まって上半身の動きだけでストロークしがちです。中尺パターでストロークするイメージで胸を左右に小さく回転させましょう。腹圧がかかっている丹田の部分にパターのグリップをつけてストロークする練習をしてみましょう。肩ではなく胸を左右に小さく回転させて、体と腕の動きを一致させます」

<寺西流ワンポイント>
マレットは右手を意識するといい

私はマレットパターを使っていて、ヘッドを真っすぐ引いて真っすぐ出すイメージでストロークしています。「体のどこでフェース面を意識しているのか」と質問されることがありますが、私の場合、右ひじの下から手首までの前腕です。左手で真っすぐヘッドを出そうとすると手を突き出すような動きになりやすいですが、右手の前腕でフェース面を意識することで手先が敏感に反応することを防げ、フェースの向きも安定します。

月刊ゴルフダイジェスト2021年8月号より

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