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あなたはマキロイ? それともDJ? 自分の“タイプ”を知って効率よく飛ばそう!【動画あり】

TEXT/Daisei Sugawara
PHOTO/Blue Sky Photos、Tadashi Anezaki、Kousuke Mori、Takanori Miki、Hiroyuki Tanaka
THANKS/ゴールデンクロスCC、PGST

トッププロは、なぜ軽々300Yも飛ばせるのか。もちろん体力面の違いはあるが、それ以上に重要なのが、自分に合った動きができているかどうか。自分のタイプに合った動きができれば、300Yとは言わないまでも、250Y飛ばすことは十分に可能。まずは、どのようなタイプがあるのか、どうすれば自分のタイプが分かるかを教えてもらおう。

飛ばしの体使いには
2つのタイプがある

解説/吉田直樹

よしだなおき。幼少のときからアメリカにてゴルフを学ぶ。最先端理論LPスウィングを提唱

300ヤード級の飛距離を持つトッププロだが、その体の使い方は大きく2つのタイプに分けられると吉田直樹コーチは言う。

「たとえばダスティン・ジョンソンは、ずっとフェースを閉じたまま体の回転を止めずに打っていく『Aタイプ』、一方ローリー・マキロイは、フェースの開閉を使いながらヘッドを走らせる『Bタイプ』です。Aタイプは、インパクトゾーンでフェースがスクエアな時間が長くなるので、再現性が高い。Bタイプは、リリース時のパワーが大きくなる分、1発の飛びに期待できるというメリットがあります」

Aタイプ:
フェース開閉を使わず体の回転で打つ

トップでフェースを閉じ、そこからずっとフェースを閉じたまま打つ。右ひじが曲がったまま、ハンドファーストで、左腰が大きく開いたインパクトが特徴。
Aタイプの主な選手:ダスティン・ジョンソン、セルヒオ・ガルシア、ジョン・ラーム

【Aタイプの基本】
フェースの向きが変わらない

【特徴1】
トップでフェースが空を向く

フェースを閉じたままテークバックすると、クラブは低く、インサイドに引かれやすいため、トップは低めになる。トップでフェースが空を向いていたらフェースがしっかり閉じている証拠

【特徴2】
右ひじを曲げたままインパクト

右ひじを曲げたまま、体にくっつ
けてインパクトするイメージ。そ
のため、右サイドの側屈(わき腹
を縮める動き)を強く使う

Bタイプ:
体の回転を止めフェースを返しながら打つ

ダウンスウィングの途中から、体の回転を腕とクラブが追い越し、ヘッドのリリースを使ってインパクト。スウィングの中で、フェースは自然に開閉し、ボールをつかまえる。
Bタイプの主な選手:タイガー・ウッズ、ローリー・マキロイ・ジョーダン・スピース

【Bタイプの基本】
フェースの開閉を使ってヘッドを走らせる

【特徴1】
トップでフェースが斜め上を向く

トップで右手首が背屈しないので、手の位置に対して、ヘッドが高い位置に収まる。フェース面は真上ではなく斜め上を向く

【特徴2】
右ひじを伸ばしながらインパクト

ヘッドをフルリリースしてインパクトするので、右腕が伸びて当たる。重心をやや右サイドに残すことで、ヘッドとの引っ張り合いが生まれる

あなたはA? B?
3つの項目でセルフチェック!

解説/ノリー堀口

米ゴルフダイジェストのゴルフアワードが選ぶ「全米トップインストラクター」の1人、マイク・アダムスに師事。ゴルフスタジオPGST主宰

フェースの開閉を使わず体の回転で打っていく「Aタイプ」と、体の回転を抑えフェースの開閉を使って打っていく「Bタイプ」。自分にはどちらのタイプが適しているかを知らないまま、違うタイプの動きを採り入れてしまうと、不自然なスウィングになってしまう。そこでノリー堀口プロに、簡単に判別できる方法を教えてもらった。

「当然ですが、体は1人1人違います。例えば前腕と上腕の長さ。上腕が長い人は、腕が肩よりも低い位置から下り、フェースの開閉を抑えて打つタイプが合います(=Aタイプ)。逆に前腕が長い人は、腕が肩よりも上から下りてフェースを返しながら打つタイプが合います(Bタイプ)。簡単なスクリーンテストを3つ紹介するので、ぜひやってみてください」

スクリーンテスト1
上腕前腕の長さを比較

前腕:こぶしの頂点からひじまでの長さ
上腕:肩峰(骨の出っ張り)からひじまでの長さ

写真のように手の甲を外に向けた状態で腕を90度に曲げて測定。前腕はこぶしの頂点からひじまで、上腕は肩峰からひじの先までを測る
●モデル:佐藤愛美

前腕<上腕……Aタイプ(開閉が少ない)
●前腕>上腕……Bタイプ
(開閉が多い)

タイプによって腕の下ろし方が変わる
前腕が長い人は、腕が肩よりも上から下り、軌道がやや鋭角になる。逆に上腕が長いタイプは、肩より下に腕が下りるため、ゆるやかな軌道になる

Aタイプ(上腕が長い)
=腕が肩より下から下りる

Bタイプ(前腕が長い)
=腕が肩より上から下りる

スクリーンテスト2
肩の可動域をチェック

(1)前腕を垂直にし手のひらを上に向ける
(2)ひじの位置を固定し前腕を後方に倒す

腕を90度に曲げて手のひらが上に向くようにセット。そこから前腕だけを後方に倒す

●前腕が45度以上傾く……Aタイプ
●前腕が45度以上傾かない……Bタイプ

ダウンでの前傾の深さに違いが出る
肩の可動域が広い人は、右わき腹が縮み、ダウンで前傾が深くなる。可動域が狭いタイプは前傾角度が変わりにくい

Aタイプ(肩の可動域が広い)
=右わき腹が縮み前傾が深くなる

Bタイプ(肩の可動域が狭い)
=前傾の深さが変わらない

スクリーンテスト3
ひじの動きをチェック

アドレス時のように手のひらを体の前に合わせた状態から、体を回転させず腕だけを体の右サイドに持ってくる。そのときの右手のひらの向きをチェックしよう

●右手が下になる……Aタイプ
●右手が下になる……Bタイプ

インパクト前後のひじの使い方に違いが出る
右手が下にくる場合は、ひじが曲がっているほうが心地いいということ。肘が曲がったままスウィングするAタイプが合う

Aタイプ(右手が下)
=ひじが曲がったまま体の内側を通る

Bタイプ(右手が上)
=ひじが体の外側から伸びるように使う

上記のテストのうち
2個以上当てはまったほうが
アナタのスウィングタイプ

こちらの動画もチェック!

それぞれのタイプに合った
体の使い方を詳しく解説!

>>Aタイプはこちら

>>Bタイプはこちら

月刊ゴルフダイジェスト2021年9月号より