【柏原明日架】ゆるみのないヒップターン、柔軟性の高い美スウィング。2019年2勝
プロ入り6年目にして、念願のツアー初勝利と2勝目を挙げた柏原明日架。好調なショットを支えるそのスウィングを、プロコーチ・内藤雄士が読み解く。
左サイドを下げながらバックスウィング
とてもオーソドックスで、クセのないスウィングをしています。リバースピボット(ギッタンバ
ッコンの動き)気味に、左サイドを下げながらバックスウィングしているところに注目してください。
体の硬いプレーヤーであれば、体が左に傾き、左足に体重のかかったトップになりやすい動きなのですが、柏原選手は頭も傾かず、大きな捻転差のあるトップになっています。これは彼女の柔軟性が高い証拠です。
リストコックを使って、動きを締める
テークバックで、比較的早めに手首をコックする動き、トップで左手首を手のひら側に折ってフェースをシャットに使う動きは、体の動きを締める効果があります。
体の柔らかい選手は、体にゆるみがあると、球にバラつきが出てしまいます。それを抑えるという
意味で、どちらも柏原選手にマッチした動きと言えるでしょう。
水平回転する腰の動きに注目
フェースをシャットに使い、腰のターンでボールをとらえていく。柏原選手のスウィングは、今どきのクラブに合った、腕を使わずに球をつかまえていくスウィングと言えるでしょう。
インパクトで腰が完全に目標を向き、ベルトが水平に回転しているのは、腕の振りを抑え、ヒップターンでボールをとらえた結果です。腕でクラブを引き下ろすと、腰の回転が止まって、左腰が浮きやすくなるのですが、それが一切見られません。
ダウンで、クラブが右肩より低いところから下りているのは、ゆるやかな入射角度を実現できている証拠。この形ができれば、あとは腰をターンさせるだけで、前傾角度が保たれ、両わきが締まった効率のよいインパクトが迎えられるのです。
いずれにしても、このゆるみを排除し、腕の振りに頼らないスウィングこそが、今季の彼女の活躍を支えていることは間違いないでしょう。
柏原選手の故郷、暖かな宮崎へゴルフ旅行
【解説】内藤雄二
ないとうゆうじ。プロコーチ。日大ゴルフ部時代、米国にゴルフ留学し、最新の理論を学ぶ。
その後、丸山茂樹、平塚哲二、矢野東らのコーチを務める。ラーニングゴルフクラブ代表。
PHOTO/Hiroyuki Okazawa
週刊GD2019年12月10日
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