【ゴルフジム】「年々トップが小さくなってきた。どうしたら高く上げられますか?」
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara
THANKS/アコーディア・ガーデン志津
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「トップが小さくなってしまった」というもの。その解決法とは?
教える人/齊藤かおり
岩手県出身。29歳でゴルフを始め、米LPGAティーチング資格を取得。20年、同A級取得。ドラコン競技で342Yの日本記録を達成し、世界大会にも出場。ドラコン日本大会10勝。(株)岐本金属所属
<今週のお悩み>
「肩が上がらず、トップが
小さくなってしまいました」
●北原正敏さん(77歳/身長178cm/ゴルフ歴40年/ベストスコア82/平均スコア87)
トップでのクラブの位置は確かに低いが、左肩は十分に回っていて、決して「浅い」トップではない。ただ、ダウンスウィングでクラブがやや外から下りていて、ヘッドが遠回りしてボールに到達するため、エネルギー効率が悪い
北原 年々、飛距離が落ちるのが気になりますが、昨年、右肩を手術した影響で、ますますトップが小さくなってしまいました。
齊藤 トップを大きくするために、右手と右肩を一生懸命持ち上げようとしているようですが、実は、そこは上げなくていいんです。まず、アドレスでの力の入れ方を変えましょう。今、北原さんは、両腕の上側に力が入っています。これは
腕だけを動かすのに都合がいい力の入れ方で、そのままテークバックすると、腕が突っ張ったまま上がって、いきなり右肩に負担がかかります。
北原 確かにそうです。
「手を高く上げようとしすぎています」
齊藤 親指と人差し指はリラックスさせて、両腕とも小指側に力を入れてみてください。そうすると、腕の下側に力が入りますよね? その状態でクラブを上げると、今度は背中が動くようになるので、腕自体はあまり持ち上がらずに、肩にも負担がかからないんです。
北原 これなら、右肩は痛くなさそうです。
齊藤 そうやって背中や、体幹を使ってテークバックしてあげると、手の位置を無理に高くしなくても、十分に飛距離が出せます。もうひとつ、テクニックとしてボールにドロー回転をかけて打つと、もっと楽に飛ばせます。
北原 ドローは難しいんじゃないですか?
齊藤 ボールを右から見て、ボールを右斜め後ろから打つらいの気持ちを持つだけでも、十分、ドロー回転はかかるんですよ。
これで解決!
「小指側をしっかり握って
背中側の筋肉を活用しよう」
Point 1
トップから体の回転で手を下方向に下ろす
Point 2
ボールの右斜め後ろを見て打つ
アドレスでボールの右斜め後ろ(時計の文字盤の4~5時あたり)を見て、その部分を打つように意識するだけで、ドロー回転のボールになる
Drill
地面のボールをドロー回転で転がす
週刊ゴルフダイジェスト2021年7月27日号より