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【人気連載アーカイブ】イザワの法則2018「フェアウェイウッドを使いこなすには?」

世界も認めた美スウィンガー・伊澤利光が、ゴルフで大切にしていることを語る連載「イザワの法則」。今回は、フェアウェイウッドの打ち方とロフトの選び方について聞いてみた。

TEXT/Daisei Sugawara THANKS/福岡レイクサイドCC(PGM)

フェアウェイウッドが苦手な人は
ロフト設定を見直す必要がある

GD アマチュアはフェアウェイウッドを苦手にしている人が多いですが、やはり、一番の問題は「長さ」ということになるのでしょうか。

伊澤 長いから難しいというのはその通りですが、まずひとつ言えるのは、アマチュアはロフト設定の厳しすぎるクラブを選びすぎる傾向があります。私がレッスンで、実際にラウンド中の球筋を見た限りでは、3番ウッドで設計意図通りの高さが出せているアマチュアはほぼゼロに等しいという印象でした。

GD 3番ウッドは、表示ロフトが15度というのが一般的ですが、それだとアマチュアにはロフトが立ちすぎていると。

伊澤 表示ロフトが15度でも、実際は14度しかないこともありますから、それだと、トップアマでも少し手ごわい感じじゃないでしょうか。私だって3番ウッドも5番ウッドも、表示ロフトよりも少し寝かせて、3番で15.75度、5番で18.75度にしています。仮にライが悪くても球が浮きやすい設定にしているぐらいですから。

GD 伊澤プロでもそうなのだとしたら、アマチュアに15度は厳しすぎますね。

伊澤 やっぱり、フェアウェイウッドは地面から直接打ちますから、フェアウェイから打つとしてもディンプル2個分くらいはボールが芝に沈んでいるわけですよね。となると、多少薄く当たったとしてもボールが上がる設定じゃないと。例えばセミラフから打つときには、絶対に球が浮かないクラブになってしまいます。3番ウッドはアマチュアでもティーショットで使うことがあると思いますが、ティーアップした状態では「高すぎる」と思えるくらい、球が上がる設定でないと、地面からは使えないと思った方がいいでしょうね。

GD となると、アマチュアに使える3番ウッドはかなり少ないということになりますね。

伊澤 そもそも、3番ウッドが必要かどうかという問題になってくると思います。アマチュアの場合、3番ウッドでグリーンを狙うというケースはまれだと思いますので、グリーンに届かせないという前提であれば、5番ウッドで十分だと言えるでしょう。むしろ、5番ウッドでしっかり打つほうが、距離が出るかもしれません。5番ウッドで、しっかりとレベルにボールをヒットできるようになって、「ボールが上がる」という自信がついてきたら、そこではじめて3番ウッドを入れるかどうか、考えればいいと思います。

ボールの前後はレベルブロー

フェアウェイウッドは、スウィングの最下点付近でボールをとらえることが大事。そのためアイアンとドライバーの中間、ちょうどレベルにヘッドが動くところでボールをヒットするイメージを持ちましょう。

【POINT 1】
ボールを上げにいかない

3番ウッドはイメージより球が低くなりがちなので、自分から「上げに」いきやすいが、レベルに打ったほうが球が上がることを知っておきましょう

【POINT 2】
腰の高さで前傾とフェース面が平行に

テークバックの初期段階でフェースが開くと、その後、閉じるのは難しい。やや閉じ気味に上げるイメージだと楽につかまるようになる

【POINT 3】
インパクト後もレベルをキープする

打った後もヘッドを地面と平行に動かすようなイメージを持つと、しっかりボールを押し込むことができ、力強く、高い球筋になります

伊澤利光

1968年生まれ。神奈川県出身。学生時代から頭角を現し、プロ入りしてからは、プロも憧れる美しいスウィングの持ち主として活躍。2001年、2003年と2度の賞金王に輝く。また、2001年、マスターズで日本人最高位(当時)の4位入賞。現在はシニアツアーを中心に活躍中

月刊ゴルフダイジェスト2018年6月号より