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【教えて! なっち先生】Vol.10 肩が正しく回転すれば腕も正しいプレーンを描く

正しいスウィングを行うために重要な、両肩を結んだ線の回転面=ショルダープレーンを正しく作ることができれば、両腕が動く面=アームプレーンも自然に身に付くと、プロゴルファー・大谷奈千代は言う。アームプレーンを正しく作るために注意すべき点を教えてもらおう!

>>前回のお話はこちら


Lesson 10
肩が正しく回転すれば
腕も正しいプレーンを描く


前回のレッスンでは、前傾姿勢を保った状態で正しく軸回転することができれば、両肩の動きはひとつの面=ショルダープレーン(肩の回転面)になるとお話しさせていただきました。 

ショルダープレーンを正しく習得することができれば、肩に繋がっているのは腕ですから「腕の使い方」もセットで正しく覚えることができるんです。今回は腕の使い方についてのレッスンです! 

腕や手に力を入れずに、ショルダーパッキング(両わきを締める感覚)ができていれば、軸回転と共に両手の動きもひとつの面になります(イラスト1参照)。これを、ショルダープレーンとセットで覚えておきたいアームプレーン(腕の動く面)といいます。


腕が正しく動くとクラブも正しく動く

このアームプレーンの習得には、腕が邪魔にならないスムーズな回転運動と連動する必要があります。必要以上に手の力を使ってクラブを持ち上げたり、下げたりしてクラブを操作してしまうと、回転運動にブレーキがかかってしまいますよね。回転運動にブレーキがかかってしまうと、インパクトに向かってクラブが減速してしまうことになってしまいます。

こうなると、慣性モーメントが生かされないためシャフトに不自然な挙動が起きてしまい、ミスヒットの原因にもなってしまうので注意が必要です。 

スウィング中、左ひじの屈曲と伸展、そして上腕の内旋と外旋、2つの動作が起きている

上のイラストのように、ひじはA:曲げる(屈曲)/伸ばす(伸展)と、B:上腕を回す内旋(内側に回転させる動き)/外旋(外側に回転させる動き)といった2つの動作を行います。 

ひじが下を向いて(ひじが正しい位置に収まって)いれば、手と肩の距離が離れることはありませんから、スウィング中にAのようにひじを曲げたり(たたむとも表現します)、Bのようにローテーションさせる動作が起こっても、手がさまざまな方向に動いてしまう心配はありません。 

スウィング中にひじの位置が変わってしまうと、アームプレーンから腕が外れてしまうので、クラブを上手にコントロールすることができなくなってしまいます。 

ひじの位置が変わる、つまり、ひじが引けてしまったことが原因で起こってしまうエラーがフライングエルボーやチキンウィングなんです。

両ひじを下に向けると、前回のレッスン同様、肩甲骨が自然と引き寄せられ、適度に両わきを締めたショルダーパッキングの状態を保つことができるんです!  

両ひじを下に向けると、肩甲骨も自然と引き寄せられ両わきが締まった状態でスウィングできる

フライングエルボーやチキンウィングといったエラーは、わきが締まった感覚がないまま、スウィングをしてしまった結果、ショルダープレーンから肩が飛び出す形になってプレーンから外れてしまったことで、回転が途中で止まり、手打ちのエラーになってしまうんですね。 

ショルダープレーンが正しくできれば、手でクラブを上げようとしない限り、両腕は正しいアームプレーン上を通っていくようになります。ぜひ参考にしてみてください! 

大谷奈千代

1984年、神戸市出身。JLPGAトーナメントプロ&ティーチングA級。関西を中心にレッスン活動を行う

週刊ゴルフダイジェスト2025年6月3日号より