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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.161「ラフはラフに打つ!」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

>>前回のお話はこちら

夏のラフは、つかまると出すだけになって1打損をするので要注意。なんて話があるが、ボク的にはまったく賛同できない。

前回も言ったが、ボールがすっぽり隠れる深いラフならともかく、ボールが見えるラフなら、なんら気構える必要はない。ラフを力で対処しようとする人がいるけど、あれは逆効果。なんで力を入れる必要があるの?

アイアンは鉄の塊でしょ。普通に打てば、手でちぎれるほど柔らかい芝に負けることはない。もし、負けるようなら、ちゃんとボールに当たってない証拠だ。技術の問題ではない。単なる力み。気持ちの問題だ。

■アベレージゴルファー:
ラフにつかまる>>力負けしそう>>力む>>当たらない>>飛ばない>>グリーンまで届かず>>余計に力む
■シングル:
ラフにつかまる>>気構えず打つ>>フライヤーする>>飛ぶ>>グリーンに届く>>普通に打てる

ボクの考察では、こんな感じのスパイラルになる。アベレージゴルファーは、ラフ=飛ばないが前提。シングルは、ラフ=飛ぶが前提。それだけの差。善処するには意識を改革するしかない。ゴルファーは少しでもグリーンに近づけたいという心理があるので、どうしても力んでしまう。それはわかる。でも、よく考えてみて。あなたは「スコアを出したいの?」それとも「距離を出したいの?」。この二択なら、やっぱりスコアでしょ。そりゃ、飛距離はアドバンテージにはなるけど、10Y飛ばしたからといってスコアが激変することはない。むしろ力めば力むほど、飛距離は落ちるのだから、それはもう力を入れないに越したことはないのだ。

「ラフはラフな気持ちで!」

ラフに苦手意識があるのなら、次のラウンドでは全力でこれに取り組んでほしい。もし、コンペじゃなければ、試しに一発、ラフからとにかく、フツーに打ってみて。そしたら、わかるよ。力は必要ないって。

もちろん、フライヤーする・しないは人による。ヘッドスピードが速くても、かからない人もいるし、遅くてもかかる人もいる。

自分はどっちのタイプなのか、検証するためにも、とりあえず一発ラフからフツーに打ってみてほしい。フライヤーしなくても、普通に飛べば、ラフはまったく怖くないことが実感できる。

アベレージゴルファーはラフからのショットで気構えて力を入れすぎるのがミスの原因。ラフはラフな気持ちでリラックスして臨もう

フライヤーするタイプなら、どの程度かをチェックしておこう。スピンがかからないので、その点も考慮しつつ、1番手落とすのか、2番手落とすのか考えたい。2番手短いクラブで打てたら楽だよね~。

そのかわり、何度も言うけど、絶対に力んじゃだめ。するはずのフライヤーがしなかったら、番手を落とした以上にショートしちゃうからね。それだけは避けたい。

ちなみに、洋芝はフライヤーしにくいので、夏に北海道でゴルフ! なんて人は覚えておいて。

ということで、今回のお題は「ラフはラフに打て」。言うが易し、であることは承知だけど心がけるだけでもだいぶ違うので、やってみて!


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2020年7月14日号より