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【読者記者】No.1888「フェードが打ちたいのにスライスになってしまいます。安定感のあるフェードを打つには?」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「フェードが上手く打てない」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Hiroaki Arihara TEXT/Daisei Sugawara THANKS/東宝調布スポーツパーク

読者記者No.1888 牧修さん

●ゴルフ歴/17年 ●178cm・75kg ●ベストスコア/75 ●ハンディキャップ/12 ●アベレージスコア/89 ●ドライバー飛距離/240ヤード

先生/濱田塁

68年生まれ、東京都出身。高校卒業後、渡米しゴルフ修業。ゴルフ理論や指導法なども学ぶ。複数のスクールのヘッドプロを歴任し、現在は「東宝調布スポーツパーク」でレッスン中

牧さんのお悩み
「フェードボールが安定しない」


フックが出るのが怖いので球筋をフェードにしていますが最近、フェードというよりスライスに近い球がよく出るんです。


トップで手と体との距離が近く(2コマ目)、ダウンスウィングでは右ひじを強く絞って下ろしている(3コマ目)。これはどちらかというとドロー系のスウィングの特徴

牧 フェードを打とうとすると、つかまり切らずにスライスになっちゃうことが多いんです。

濱田 トップで手がちょっと体に近いですね。そうすると切り返しからは、イン‐アウトに手を押し出すような軌道になりやすいので、どちらかというとドローに向いています。安定したフェードを打つなら、手はなるべく遠くに上げて、体全体で引っ張るような動きにしたほうがいいです。

牧 やろうとしていることが逆だったってことですね。

濱田 そういうことですね。テークバックは両手でボールを後ろに投げる感じで、大きく上げてください。高く上げる必要はないので、ややコンパクトなトップを意識するといいでしょう。それと、シャフトがクロスするのはよくない(フェースが過度に開きやすい)ので、意図的にレイドオフ気味に上げてもいいと思います。

<問題点>
右手を体に引き付けすぎる

トップで右手を体に近づけながら、なおかつ大きく上げようとするとシャフトはクロスする(写真)。これだと球はつかまりにくい

記者「トップの位置が決まりません」
プロ「できるだけ手を遠くに上げましょう」

トップまでに手を体に近づけすぎると、それを離す動作が必要となり、手を下ろすのに時間がかかってしまう。手が勝手に体に巻き付くようなダウンスウィングになり、ドローは打ちやすいがフェードは打ちにくくなる

遠くに上げて体の回転で引く。
フェードの体使いになってきた!

フェードに必要なアウト‐イン軌道を手で作ろうとすると、極端なカット打ちになりやすい。誰かにクラブを引っ張られているのを想像して、それを全身の力で引っ張り返すイメージで切り返すと、体の回転でアウト‐イン軌道が作れる

フェードは「引く」
ドローは「押す」

ドローが体を止めて手を押し出すイメージなのに対して、フェードは手を自分で下ろさずに左サイドの回転で引っ張るイメージ。そのためにトップは遠くに上げる

Drill 1
両手でボールを真後ろに投げる

大きめのボールを両手で持ち、飛球線後方に真っすぐ投げる(写真)。手を必要以上に曲げずに、遠くに上げていく感覚がわかる

Drill 2
固定したゴムひもを斜め下に引く

フェードで手を引く方向は「斜め下」。ゴムバンドを柱などに引っかけて、それを両手で斜め下に引く(写真)。手だけの力では強く引けず、体の回転が不可欠であることがわかる

<取材後記>
手が体の幅から外れなくなった
今までは、トップで手が体の幅から外れてしまっていましたが、「遠く」に上げるイメージだと手がちゃんと体の幅に収まります。切り返し以降の動きがシンプルになりますね。

月刊ゴルフダイジェスト2025年1月号より