【フェアウェイを獲るドライバー】#4 スウィングは変則でも、インパクトさえキレイなら曲がらない!
スコアをまとめるには、当たり前だがドライバーを真っすぐ、フェアウェイの幅に収めることが大事。今回は競技に出てその大切さを痛感しているトップアマに、フェアウェイをキープするためのコツを聞いた。
TEXT/Daisei Sugawara PHOTO/Arakishin、Shinji Osawa、Hiroyuki Okazawa、Tasanori Miki、Kosuke Mori THANKS/東名古屋CC、日光CC、乃万ゴルフ、千葉CC、一ノ割ゴルフセンター
※アマチュアのみなさんにはボランティアとしてご協力いただきました
●CONTENTS●
#1 フェアウェイキープの重要性
#2 ティーショットの7割は“直ドラ”!?
#3 グリップを変えたら曲がりが激減
#4 インパクトさえキレイなら形は関係ない
森内信隆さん(55歳/HC+1)
もりうちのぶたか。ゴルフを始めたころは毎日練習場に通いつめ腕を磨いた。今年シニアデビューをし、愛媛県シニアで優勝。国体選手にも選出されている
二宮慎堂さん(41歳/HC+1)
にのみやしんどう。今治にある練習場「乃万ゴルフ」を経営しながら、四国アマ優勝など数多くの成績を残す。様々な打ち方を編み出すアイデアマン
大事なのは
インパクトだけ
極論すると、ドライバーのインパクトのおよそ1000分の5秒でヘッドとボールが正しくぶつかれば、スウィングはどんな形でもいい。それを体現しているのが、森内信隆さんと二宮慎堂さんの2人。くしくも2人は国体の愛媛県代表でもある。
「パターの延長というイメージで、少なくともボールの前後30センチくらいはヘッドもフェースも真っすぐ動かすようにしています」という森内さんに対し、
「インパクト自体は速すぎて意識するのは無理だから、その後どこに抜けるかだけを考えます。思った通りの位置に抜ければ、自然にインパクトはキレイになっているはずですから」と二宮さん。確かに、2人のインパクトゾーンは、ひたすらにオーソドックスだ。
全部を脱力して
ムチのように振る
とにかく「全部を脱力」が、森内さんのテーマ。どこか1カ所でも力んだり、動きが止まったりすると、途端にヘッドの挙動が狂うという。
「力みは体に負担がかかることでもあるので、昔はもっと飛んでましたが、腰や首をケガすることも多かったです。今は力を抜いて、ただ『上げたら下ろす』ことだけ意識していて、ケガの心配はない。力を抜くことで、ムチのようなしなりが生まれて、インパクトから一気に走るようなスウィングになります」(森内さん)
体全体を右に向ける独特なテークバック
ねじるというより、体全部で「右向け右」をするような森内さんのトップ。クラブもプレーンに沿って動かすのではなく、「真っすぐ上げて、真っすぐ下ろす」イメージだそう
ドライバーはパットの延長
「パターのストロークを最大にしたのがドライバースウィング」という森内さん。ずっとストレートな軌道は不可能だが、少なくともインパクトゾーンはそのイメージ
森内さんの1Wスウィング
ムチのように振ろうと思うとすぐグローブに穴が開く
手首はもちろん、指までも脱力しているので、切り返しでは手の中でグリップが動く。そのため、1週間しっかり練習すると新品のグローブも穴が空いてしまう。逆にそれが脱力のバロメーターでもある
ヘッドが勝手に真っすぐ動き軌道が安定!
スウィング中にどこかが止まると、それが必ずクラブの挙動に影響する。全部を脱力して、どこも止まらず回り続ければ、クラブは安定して同じ動きをしやすい
ココを意識1
グリップエンドを真下に下ろす
切り返しで手元全体が脱力していると、自然にグリップエンドから動く形になる。その際、左手を引く方向を意識すると、動きを一定にできる
ココを意識2
グリップだけじゃなく全身を脱力
下半身を止めると上体のねじれは強くなるが、ねじれの量を安定させるのは難しい。全部が脱力していれば、毎回、回るところまで回るので逆に安定する
みんなできないことを
やろうとしすぎている
キレイなスウィングが「正義ではない」が二宮さんの持論。プロみたいなスウィングは、誰にでもできるわけじゃない。できないスウィングの練習に時間を費やすより、「個性的でも真っすぐ飛ぶスウィング」を追求するほうが、コスパもタイパも断然いい。
「時計の文字盤の『8時-4時』が真っすぐなら、それ以外はどうでもいい。疲れて体が止まると『8時-4時』にも影響しますが、右足を引くことで、今は体が止まることが少なくなりました」(二宮さん)
シェフラーのように右足を引く
インパクト後に右足を後ろに引く、シェフラーを思わせる足使い。最初はフィニッシュで「ガニ股」になるのがイヤで、無理やり両ひざを閉じるために始めたという
フォローの形を意識して
インパクトを逆算してます
フォローでヘッドが抜ける方向が左すぎるとカット軌道、右すぎるとフック軌道ということ。左足を軸とした回転で自然な位置にフォローを出すのに、右足の引きが役立っている
ココを意識
右足を斜め後ろに引くことしか考えてない!
インパクトで右足を引くには、実際には切り返しのタイミングで引くくらいの意識がないと間に合わない。右足に意識が集中することで、それ以外のところに意識が向かなくなり、動きがシンプルになって軌道も安定する
右足をやや引いて構える
アドレスの時点で右足を引いたクローズドスタンスにすることで、左足に重心をかけやすくなる。また、左足つま先を少し開くことで、腰を止めずに回せる
右足を引く効果1
勝手に左足に体重を乗せられる
右足に重心が残った状態で右足を引くことはできない。つまり、右足を引く準備段階で、すでに左への体重移動が終わり、下半身リードのスウィングになっているということ
右足を引く効果2
前傾角度を保てる
右足を引く際、前後バランスを取るために上体を前に倒す動作がどうしても必要になる(上体を起こしながらでは右足を引けない)ため、自然に前傾角をキープして打てる
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月刊ゴルフダイジェスト2024年12月号より