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【通勤GD】高松志門・奥田靖己の一行レッスンVol.34 「ラインは読むな。感じなさい。」ゴルフダイジェストWEB

「心が濁っていない状態が最高のストロークを生む。これが極意みたいなもの」。今週の通勤GDは、高松志門プロと奥田靖己プロによる名師弟「一行レッスン」です。その第三十四話。

ボーッとグリーンを眺めるだけでいい

高松 偏頭痛が起こりそうな難しいラインでも、みんな一生懸命読もうとするよな。どうせ入らんのやから、ラインなんかはっきり見えなくてもええのに。

奥田 はい。何が見えるのか知りませんけど、両手を顔の横にもってきてよく読んでますね。

高松 ラインなんて読んだらきりがない。素振りから何から、たくさんやって自分を納得させてるつもりやろうけど、オレから見たら、もっとゴルフを難しくさせてるように思うわ。

奥田 ラインさえ探さなかったら、パッティングはええんですけどね。それが最高に自然体におれる状態ですから。ボーっとして、グリーンを眺めとったらええんです。それでラインなんて勝手に目に入ってますから。

高松 もう何年もゴルフやってるわけやからな。それによう見たら見ただけしびれて、それで“あー!”とか言うてる。自分の首を自分で絞めて、苦しい言うてるようなもんや。

奥田 ラインというのはそもそも“読む”ものではなく、“感じる”モノなんですよね。ここはフック屋とか、速いとか、活字にしてしまったらあかんのです。

高松 活字やなしに、ボールがこう行きそうやなというのを感じとらんとな。

奥田 そしてラインを感じようと思ったら、読むという作業をやめない限り絶対に無理です。

高松 ラインを見出したら、その線しか見ないようになる。それだけ視野も狭くなって、グリーン全体が見えん。

奥田 はい。視野を広げることで、グリーン全体の傾斜や、グリーンの厚み、硬さまで感じ取ることができるようになる。それらが合わさって、結果的にラインになるんです。

高松 感じるか読むかというのはそれだけ大きな差になってくるね。感じなければ、いくら練習グリーンで練習して出て行っても、頭から3パットするんよ。

奥田 慎重にラインを読んで、気合も入れて、ラインに対してフェース面を狂わさないように。これが普通のアマチュアのパターンですよね。ただ感じたままにパッティングすれば絵えだけの話をどんどんややこしい話にしてしまう。

視野を広くしなんとなくグリーンをみつめる。あとは感じたままパッティング

高松 そら点数至上主義でやるのもわからんでもないけど、パッティングの極意というのと、ラインを読むというのはちょっと違う方向にあるね。

奥田 そうですね。結局、感じたままにそこや思うて、スパーンと振れるかどうか。これが極意みたいなもの。これはショットでも同じで、勇気をもってヘッドをスッと振れるかどうかなんです。

高松 だって、ラインなんて完全に読めたとしても入らへんがな。ゴルフ長くやってたら、それくらいわかるはずや。完全に読めたまるわかりのラインは、ヨダレ垂らしてだいたいショートや。ヘッドが動かへんねん。

奥田 オーバーしたらどうしようとか、3パットしたらあかんから距離をあわせようとか、ラインを読むほどそういう思いが湧いてくるからあかんのです。結局、頭の中が濁ってない状態でストロークすることが、最高のストロークを生む。そのためにもラインは感じろということですわ。

【通勤GD・今日のことば】視野を広げてラインを感じることが大事

月刊GDより