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【トップアマの飛距離アップ実録集】#3「切り返しで手を体から離したほうが飛ぶ!」

ゴルフは飛距離じゃないと言うけれど、「やっぱり、もっともっと飛ばしたい!」というのがゴルファーの本音。そこで今回は、今もなお飛距離が伸びている8名の競技アマに飛ばしの秘訣を教えてもらった。3回目は井上涼さん。

TEXT/Daisei Sugawara PHOTO/Hiroaki Arihara、Shinji Osawa、Hiroyuki Okazawa THANKS/森林公園ゴルフ倶楽部、ゴールド佐野カントリークラブ、富士カントリー笠間倶楽部、BAY GOLF CLUB、長津田ゴルフガーデン

●CONTENTS●
#1 「ボール位置を変えただけで飛ぶ弾道に」
#2 「ヘッドが走るクラブの使い方を追求」
#3 「切り返しで手元を遠くに下す」
#4 「クラブを短くしたらスピードアップ」
#5 「トップをコンパクトにしてスピン減」

いのうえりょう。学生時代は野球やスカッシュなどのスポーツを経験し、25歳からゴルフを始め、めきめき上達。24年森林公園ゴルフ倶楽部クラチャン

手じゃなく「ヘッド」で
打つという意識が大切

切り返しの瞬間には飛ばしのコツがぎゅうぎゅうに詰まっている。井上涼さんも、切り返しの意識改革によって250ヤードから280ヤードまで飛距離アップに成功した。

「あるとき、体や手先がボール方向に向かっていくと、ヘッドの円弧が小さくなって遠心力が使えないことに気付きました。そこから、どうやったらヘッドの円弧を大きくできるか突き詰めていくと、切り返しで手は遠く(体から離す方向)に下ろすのがいいとわかったんです」と井上さん。その際、瞬間的にすべてのスピードを爆発させるイメージで腕を下ろすと、インパクトまでに十分な加速が得られるという。腕を速く振るのだから、体幹の強さは必須だ。


クラブにリボンを付けて振る場合、ヘッドの円弧が小さくなるとリボンはいびつに。切り返しで手を体から離し、タメとリリースを使ってヘッドを大きく振ると、リボンがきれいな円弧を描く

Point 1
右の空間を叩くイメージ

ボールに向かって手を動かすのではなく、体の右サイドの空間に勢いよく手を下ろすイメージ。真下(重力方向)に力をかける形になるので、瞬間的にパワーを出しやすい

Point 2
お腹の力はずっと入れたまま

体が突っ込んで軸がずれると、いつも同じ場所に腕を下ろせない。腹筋に力を入れ、腕だけでなく体全体で右サイドの空間を叩くと、スピードを上げてもブレない

Point 3
右肩を背中側に置き去りに

切り返しの瞬間に右肩が前に出ると、手が瞬間的にボールに近づいてしまう。トップで背中側にある右肩を、背中側に置いたまま下げるイメージを持つと、手を遠くに下ろせる

Point 4
切り返しで右手の平を自分に向ける

切り返しで右手の平を自分(あるいは空)に向けると、シャフトがプレーンの角度に寝て、ヘッドが遅れて下りてくる形になる。逆に右手を返す動きだと、ヘッドが先に下りやすい

Drill
練習前にバット全力素振り

重いバットを全力で10回、練習前やスタート前に振るという井上さん。左に突っ込まないように、やや右重心で振るのがコツ。ドライバーの全力打ちも練習メニューに入れている

井上涼さんの1Wスウィング

「トップで脱力できていて、肩などに余計な力が入っていないです。力はありそうですが、大振りにならないようスウィングをコントロールできているのがグッドです」(スウィング解説:大西翔太)

月刊ゴルフダイジェスト2024年10月号より