【ゴルフジム】「5番ウッドで球が上がらず低い弾道になる。原因は?」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「5番ウッドでボールが上がりにくい」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/アワーズゴルフスクール
教える人/鈴木慶樹
すずきよしき。75年生まれ。29歳からレッスン活動を開始し、延べ7000人以上に2万回以上のレッスンを実施。21年、「アワーズゴルフスクール」設立。「うまく打てる喜びを理解してもらいたい」という理念でレッスン中
<今週のお悩み>
「5番ウッドでボールが
上がりにくいです」
●小関萌恵さん(ゴルフ歴1年6カ月/ベストスコア96/平均スコア105)
インパクトの前に重心が目標方向に大きく動き、それによって最下点の位置も左にずれている(3コマ目)。結果として入射角がきつくなりすぎ、ロフトが必要以上に立ってしまうのでボールが上がりづらくなっている
小関 コースでウッドを打つと、低い球になることが多いんです。チョロというわけじゃなく、飛距離はそこそこ出るんですが……。
鈴木 しっかり当たった感触があって高さが出ないというのは、アタックアングル(入射角)の問題です。フェアウェイウッドはなるべくゆるやかなアタックアングルで、ちょうど最下点のあたりでボールに当たると高く上がるようにできていますから。たとえば、ボールの後ろになだらかなスロープがあるとして、それに沿ってヘッドを動かすようにイメージしながら打ってみてください。
小関 ちゃんとボールが上がります。でもダフりそうでちょっと怖いです。
鈴木 左肩が早めに「いなくなる」ようにするとダフりません。いなくなるというのは、軸を中心に(背後に)クルッと回してやるということです。クラブを水平に振ろうとすると、左肩はどうなりますか?
小関 サッと後ろに引くしかないですね。そうしないと水平に振れません。
鈴木 それが「いなくなる」ということです。入射角がきつすぎる人だと、インパクト手前で「ダフりそう」と思って、瞬間的に左肩を上方向に持ち上げてしまうので、それもボールが上がらない(フェース下部に当たる)原因になります。
小関 なるほど。
鈴木 ボールを普段の位置から少し手前、少し目標方向にずらして置いて、それを打つ練習をすると、左肩の正しい動きがわかります。
これで解決!
「入射角をゆるやかにして
最下点でボールをとらえよう」
ボールの後ろにゆるやかなスロープをイメージ
長いクラブほど、インパクト前後でヘッドが描く円弧はゆるやかになるのが自然。ボールの後ろにゆるやかなスロープをイメージして、それに沿ってヘッドを下ろすようにすると、最下点付近でボールをとらえられる
Point 1
腰から腰の高さでヘッド軌道を確認
フェアウェイウッドが苦手な人の多くは、インパクトゾーンでヘッドをインから下ろすイメージが強すぎる。腰から腰の高さで、ストレート軌道を意識して振ると、テークバックはほぼ真っすぐ引いていいことがわかる(写真)
Point 2
左肩は素早く軸回転させる
Drill 1
ボールを左手前にずらす
普段通りにアドレスして、ボールだけを左手前(1個分手前+1個分目標方向)にずらして打つ。無意識に左肩を回転させられるので、振り抜きがスムーズになる
週刊ゴルフダイジェスト2024年8月20・27日合併号より