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【3番ウッドを武器にする!】<前編>重要なのはミートすること「トップはスリークオーターでOKです」

フェアウェイから最も飛距離を稼げ、使いこなせれば強い武器になる3番ウッドだが、長さもあり、苦手としている人も多いはず。そこで今回は、苦手な3Wがたちまち得意になる、基本的な考え方と打ち方のポイントを教えてもらおう!

PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/相模原ゴルフクラブ

解説/山田大晟

やまだ・たいせい。1995年生まれ、東京都出身。昨年ABEMAツアーで初優勝を飾り、今年はレギュラーツアーに参戦するなどいま注目の成長株。精度の高いショットが持ち味のオールラウンダー

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条件が整ったときだけ使う

ーーアマチュアにとって3番ウッドは最も苦手意識があるクラブですが、打ちこなすポイントはありますか?

山田 実はプロにとっても難しいクラブです。地面にあるボールを打つのを前提にすると、ロフトがなくて、地面にあるボールを打つクラブの中で一番長いクラブですから、打ちこなすためにはある程度の条件が必要です。

ーー条件とは?

山田 まずはライです。少しでも沈んでいたり、芝が薄かったりすると使えません。ボールが浮いているかのようなライの良さが必要です。あとはクラブ選びも重要なポイントです。そもそもボールが上がりにくいですから、楽に打てる3番ウッドを選びたいです。

ーー具体的にどういう3番ウッドがいいですか?

山田 フェース高が低いシャローなほうが球が上がりやすくなります。また、構えたときに大きく見えるものも安心感が高まります。僕の場合、フェース面がしっかり見えるものを選ぶようにしています。自分にとってボールに当てるだけでなんとなく飛んでくれそうなヘッド形状を選ぶことです。

少しでもライが悪かったらやめておこう

ボールが上がりにくくミートしにくいクラブなので、ライが少しでも悪いなら使用を避けるのがベスト。ライが良い状態で使うからこそ3番ウッドの性能を発揮できる

クラブ選びのポイント
フェース高が低いモデルは上がりやすい

パワーのある人はディープフェースのヘッドでも高さが出せるが、一般的なアマチュアなら球が上がりやすいシャローフェース(フェース高が低いタイプ)のほうが楽に飛ばせる。シャローなタイプはアドレス時にヘッドが大きく見えるので安心感があり、スムーズなスウィングにつながる

アドレスのポイント
ほんの少しだけスタンスを狭くする

ドライバーと同じスタンス幅で構えてしまう人が多いが、ミート率を高めるためにスタンス幅は少し狭くしておく。余計な体の左右の動きを抑えることができる

グリップは必ず短く握る

とにかくボールに当てることを優先するためにグリップは短く持つ。短く持つとスウィングがコンパクトになりミート率は確実にアップする

振り幅はスリークオーターでOK

山田 3番ウッドはロフトが立っていて、シャフトも長いので当てるだけで飛んでくれます。でも、飛ばしたいという欲がどこかにあるから、球を上げようとしたり大振りになるのでミスするんです。

ーーだからコンパクトに振ることが必要になるわけですね?

山田 そうです。ただ、コンパクトに振ってくださいと言われてもコンパクトに振れないのも事実。そこで必要なのが極端なイメージです。

ーー極端なイメージですか?

山田 スリークオーターで振るイメージです。実際はクラブの長さや重さによって、スリークオーターよりも大きく振ることになりますが、一番大切になるミート率を上げるためには大きく振らないことが重要です。だからトップもフィニッシュもアゴに左右の肩が触れたら終わりのイメージで振ります。

ーーアイアンのコントロールショットみたいですね? 

山田 そのイメージでOKです。そもそも球が上がりにくいクラブで球を上げようとするから当たらないしミスする。まず当たれば飛ぶんですから、当てることだけに集中してください。

Point 1
左肩がアゴに触れたら切り返す

シャフトが地面と平行になるまで上げようとすると大振りになって、インパクトで振り遅れる。左肩がアゴに触れるところで切り返すイメージ

Point 2
グリップエンドを常におへそに向けておく

コンパクトに振るうえで大事なことは振り遅れないこと。長さがある分、振り遅れやすくなるので、グリップエンドを常におへそに向けるイメージで振る

Point 3
腕が首に巻き付く前に止める意識でOK

無理にクラブを首に巻き付かせようとせずに、アゴに右肩が触れる程度の位置でフィニッシュは終了でいい。コンパクトに振ることでスウィングリズムが良くなる

ボールを上げようとするとクラブが下から入りやすくなるので、体が起き上がってしまう

ボールを左に置きすぎないように注意

飛ばしたい、上げたいという気持ちがあると、ボールを左側に置きがちになる。左足かかとより左側へ置かないように注意する

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週刊ゴルフダイジェスト2024年7月16日号より