【ダブルグリップアイアンの驚き効果】<後編>クロスで握るとフェースの開閉が抑えられる!
握る部分が2つに分かれた永井哲二コーチ考案のダブルグリップアイアン。これを使って普通にスウィングするだけでも、胸の前の三角形をキープできるようになるというが、ここからは応用編の練習法をご紹介!
PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/嵐山CC
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- 前回のレッスン(2023年12月19日号)でユージさんのド肝を抜いた永井哲二コーチ考案のダブルグリップアイアン。岩井姉妹のスウィングの基礎になっている“胸の前の三角形”をキープするには、この不思議な練習器具がよく効くらしい。その絶大な効果をユージさんが体験! PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/嵐山CC ユージ 1987年生まれ。アメリカ・フロリダ州出身……
左右の手をクロスさせると
フェースの開閉が抑えられる
永井 次は、右手を下にして、クロスさせて持ってください。
ユージ わきがグッと締まりますね。手先の自由も利かないし。
永井 これでスウィングすると、フェースを開きにくくなって、インから下ろす感覚をつかみやすくなります。
ユージ 確かにそうですね。
永井 フェースを開く動きが大きいゴルファーにピッタリで、スライスの矯正になります。逆に、左手を下にしてクロスで握ると、フォローでフェースを返しにくくなって、アウトから下ろす感覚がつかめます。こちらは、フック矯正です。
Drill 1<スライス修正>
右手を下にしてクロス
「わきが締まって両腕とも固定されるので、体を回すことだけに集中すると上手く打てました」(ユージ)
Drill 2<フック修正>
左手を下にしてクロス
体と腕が同調する感覚がつかめる
永井 次の持ち方は、両ひじにグリップを当てがうように短く握る持ち方です。
ユージ こんな感じですか?
永井 この状態で振ると、体とクラブが一体化するというか、体とクラブを一緒にしか動かせなくなります。
ユージ ほぼほぼ固定されます。
永井 スウィングは体のヨコの回転と腕のタテの動きの組み合わせです。この体と腕の動きのバランスとタイミングを崩さずに振れたら、スウィングの精度はもっとも上がるんです。
ユージ クラブが体の正面から外れない、という感覚ですね?
永井 そうです。体と腕が同調して動く感覚がよくわかります。
ユージ 短く持つので、これなら家の中でも振れそうです。
Drill 3
短く持って素振りする
「両ひじから先とダブルグリップアイアンを一体化させるような感覚で短く持って、素振りします。体のヨコの回転と腕のタテの動きを意識して動くことが大切です」(永井)
スウィングは
ヨコの回転+タテの動き
「スウィングは体をヨコに回転させる動きと腕をタテに上げ下げさせる動きの足し算です。ダブルグリップを前腕に沿わせて短く持つと、腕とクラブが一体化して手と体を同調させて動かせるため、ヨコの回転とタテの動きを確認しやすくなります」(永井)
体が伸び上がるクセが改善
永井 ダブルグリップアイアンの練習はどうでした? 胸の前の三角形を保つ感覚がわかると、いつもクラブが体の中心線上にあるので、スウィングの再現性が高くなるんです。
ユージ 僕の場合、胸というより背中を回す感覚なんですが、その感覚で7Iを打ったら、インパクトで伸び上がる悪いクセが少し修正されちゃいました。
永井 いい兆候ですね。この練習を続ければ、いつまでも高いレベルを維持できる“長持ちスウィング”が身に付きますよ。
Point
体の中心線上にクラブを保つ
前傾角をキープできるように
インパクトで伸び上がるクセがあるユージさんが、「前傾角を保つコツをつかんだかもしれません」とコメント。ただし、これは一時的なもので、今後の練習が必要と永井コーチは分析する
週刊ゴルフダイジェスト2024年7月9日号より