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【読者記者】No.1863「ドライバーが左右どちらにも飛んでしまう。どちらか片方だけならまだ良いのですが…」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「ドライバーが左右どちらにも曲がる」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara THANKS/洗足ゴルフスタジオ

読者記者No.1863 宮地亜子さん

●主婦 ●ゴルフ歴/15年 ●ベストスコア/81 ●アベレージスコア/98 ●ドライバー飛距離/170ヤード

先生/荒木崇史

83年生まれ、埼玉県出身。高校卒業後5年間、研修生として過ごす。その後、理学療法士となり病院などに勤務するも、ゴルフ熱が再燃し、インストラクターの道へ。現在、「洗足ゴルフスタジオ」インストラクター

宮地さんのお悩み
「ティーショットが左右に散らばる」


ドライバーが真っすぐ飛びません。左右どちらかだけならまだいいんですが、どちらも出てしまうので、コースで本当に困ってしまうんです。


トップから、手元をボールに向かって直線的に下ろす感覚が強い(2~3コマ目)。そのため、ヘッドが描く円弧がかなり小さくなっている

宮地 左右どちらも出るんです。

荒木 曲がると不安なので、切り返してすぐにフェースをボールのほうに向けたくなりますよね? でもそうすると、スウィングの円弧が小さくなって、入射角もきつくなるので、インパクトが「点」になるんです。だから、少しの軌道のゆがみでミスが出てしまう。

宮地 大きな円弧のほうが、ミスが出にくいということですか?

荒木 そうなんです。地球が大きすぎて、実際は丸いのに平らに感じるのと同じで、大きな円弧で振るほどインパクトゾーンは平らになります。ヘッドが平らに動く時間が長いほど、フェースターンもゆるやかになるので、大きなミスにはなりにくいんです。

宮地 なるほど。

荒木 なるべく大きいものを叩くイメージを持つと、「当てよう」とはならないので、自然に大きな円弧で振りやすくなります。

<問題点>
円弧が小さく入射角もきつい

トップから手元を直線的に動かすと、ヘッドの円弧が小さくなり、早くリリースが起こる。入射角がきつくなり、ミスの許容範囲が小さくなりやすい

記者「当てたくてスウィングが小さくなりがちです」
コーチ「大きな円弧のほうがむしろ当たりやすいです」

ダウンスウィングのアークを大きくするほど、インパクトゾーンのクラブ軌道がゆるやかになる。また、その間のフェースターンもゆるやかになりやすいため、インパクト条件が一定になり、大きなミスは出にくくなる

叩くことをイメージして振る。
ヘッドの走らせ方がわかってきた!

インパクトバッグを叩くイメージでテニスボールを打つ
大きいものを叩くイメージがあるほど、先端を振る円弧は大きくなりやすい。ゴルフボールは小さいので、円弧を小さくして当てにいきがちだが、それより大きなテニスボールを打つと円弧は大きくなり、それだけインパクト付近の軌道が安定する

Point 1
叩くことでフェースが自然にスクエアに戻る

円弧が大きくなると、インパクト付近は「平ら」になり、フェースがスクエアな時間が長くなる。自分で無理にスクエアを作る必要がなくなる

Point 2
「布団叩き」の要領で先端に意識を向ける

先端を速く動かそうとすると、手元側で「タメ」と「リリース」が自然に生まれる。布団叩きでは、無意識にこの動きができる

Drill
ヘッドを下げずに空中を振る

クラブで「叩く」には、手首のヒンジ(手のひらと手の甲方向の動き)を使う。ヘッドを下げずに空中を振ると、この使い方がわかる

<取材後記>
当てにいかない振り方がわかった
「円弧を大きく」というのが難しかったですが、大きなものを叩こうとすると自然にそうなるのが理解できました。それに比べると、今までは当てにいってたこともわかりました。

月刊ゴルフダイジェスト2024年6月号より

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