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【陳さんとまわろう!】Vol.249 ひざは横に動かすもの。前に出すものではないんです

“腰のキレ”を生むために大切なのがフットワーク。陳さんがさらに詳しく解説してくれた。

TEXT/Ken Tsukada ILLUST/Takashi Matsumoto PHOTO/Tadashi Anezaki THANKS/河口湖CC、久我山ゴルフ

前回のお話はこちら

腰だけ回そうとしても回るものではない

――腰のキレのよさがボールを飛ばすことにつながると陳さんはおっしゃいますが、では腰のキレを素早く行うために必要なことは何でしょう。

陳さん それはフットワークを使うことですよ。腰だけ回そうとしても回るものじゃないからな。キレよく回すためにはバックスウィングで右足に乗った体重をダウンスウィングへの切り返しから左に移動させなくちゃいけない。これは腰を左へ平行移動させて行うことはもうアナタもわかっていると思いますがね、そのとき右足で腰を左へ送り込んでやる動きがフットワークになるわけよ。右ひざを内側というか飛球方向に入れるようにして、右腰を左へグッと押し込んでやるんだ。

――右ひざを飛球方向に動かすのが陳さんがよく言うニーアクションということですね。


陳さん そうです。ひざは横に動かすもので、前に動かすものじゃないんだね。バックスウィングで左ひざを前に、ダウンスウィングで右ひざを前に突き出す人をよく見かけますがね、これはその場で腰を回す動きになりますからいけないわけよ。インパクトまでは腰を必ず横に動かさなくちゃいけない。そのためにバックスウィングでは左ひざを右へ、ダウンスウィングでは右ひざを左へ。この動きで腰も右へ左へと平行移動するんだね。ここで大事なことがひとつあって、それはこの動きをやるためにはかかとを上げないように粘りを持たせることなんですよ。

――ベタ足ということですか。

陳さん そういう気持ちを持つといいかもね。私のダウンスウィングの右足かかとの動きを見ると、つま先を支点にして一度内側に入るんだね。みなさんに撮ってもらった私の写真を見ると、インパクトまでかかとの内側が地面に触れているというかな。フォロースルーで少し浮き上がって、フィニッシュでやっとかかとが上がって上を向くんだ。これは私が長年感覚として持ってきたかかとの動きと一緒。私の感覚はかなり正確なんだな、と。レッスンするときの自信にもつながっているんですよ。

――陳さんはよくコマ落としでスウィングの動きを見せてくれますが、動きに余りが出たり足りなかったりということがないですものね。

陳さん そうでしょ。自分のスウィングをよく知っている証拠ですよ。自慢はこれぐらいにして(笑)、フットワークに話を戻しますとね、これが腰のキレを生み、飛距離を出す原動力になるわけよ。ところがね、ある時期、飛距離が出なくなったときがあったの。何でかなと思ってさ。ひざが動かない、腰を動かせない、フィニッシュをとろうとしてもぎこちない。PWで130ヤード打てたのが必死になって打って120ヤードだよ。もうイヤになってさ。ところがあるきっかけでその原因がわかったんだ。

――へえ。早く教えてください。

陳さん まあそう慌てないで(笑)。それはゴルフダイジェストのおかげでね、ビデオを撮ってもらってスウィングを見たら、飛距離が出ていたころと比べて9番アイアンでスタンス幅が5センチも狭かったんだ。どうりでフットワークが思うようにいかないわけよ。だから広くしましたよ。そうしたら、ものの見事復活だ。年を取ると歩幅が狭くなるでしょ。これがスタンス幅にも影響するんだねえ。それ以来、歩幅を広くするように意識しながら歩いていますよ。

陳清波

ちん・せいは。1931年生まれ。台湾出身。マスターズ6回連続出場など60年代に世界で日本で大活躍。「陳清波のモダンゴルフ」で多くのファンを生み出し、日本のゴルフ界をリードしてきた

月刊ゴルフダイジェスト2024年6月号より