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【ゴルフジム】「アイアンが左に行くことが多い。何が原因でしょうか?」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「アイアンで左へのミスが多い」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/葉山インターサイドゴルフパーク

教える人/西村至央

にしむらゆきひさ。1977年生まれ。伊澤利光にゴルフ理論を学び、世界ジュニアにも出場。専修大学ゴルフ部出身。ミライズゴルフアカデミーを主宰し、鎌倉市、横浜市を中心に数多くのゴルファーを指導

<今週のお悩み>
「アイアンでつかまりすぎることがよくあります」

●佐々木 壯太さん(ゴルフ歴9年/ベストスコア91/平均スコア100/身長171cm)
インパクト直前の手元の位置が体と近く、いわゆる「ふところが狭い」状態。手元がスムーズに振り抜けず早い段階で減速するため、その分ヘッドが走ってしまい、フェースが返りすぎて左へのミスが出やすくなっている

佐々木 アイアンが左に行くことが多くて……。

西村 佐々木さんのスウィングを見ると、ダウンスウィングで手元を早く体に引き付けすぎている感じがします。手が体に近づきすぎて「逃げ場」がなくなるので、無意識にヘッドだけでも返そうとしてしまうんですね。もう少し手元を遠くに下ろして、全体の円弧を大きくするイメージで振ると、フェースターンもゆるやかになるので引っかけは少なくなるはずです。

手元を急激に体に引き付けすぎです

ダウンスウィングの円弧が大きくなるほど、入射角やインパクトゾーンでのフェースターンはゆるやかになる。切り返し直後に手元を急激に体に引き付けてしまうと、円弧が小さくなり、短い時間でフェースを返す動きにつながりやすい

佐々木 どうやったら、手元を引き付けすぎないで振れますか?

西村 切り返し後に右ひじを絞る動作が入ると、手元が体に近づきやすいですから、最初に右ひじを外側に向けて(右わきを開けるようにして)構えて打つドリルを試してみてください。そのとき、右手は親指から中指までの3本を開いて、最小限の力でグリップして打ちます。

佐々木 右手首がほとんど使えなくなって、体に引き付ける動作が実質、不可能になりますね。切り返しで、腕とクラブが自然に「落ちる」のを少し待ってやる感じになります。

西村 クラブが落ちたら体を回すくらいのイメージで、結果的に理想的なフェースターンになると思います。

佐々木 どうしても切り返しのところで急いでしまうクセが抜けません。

西村 たとえば、長めのクラブを目いっぱい長く持って振ると、トップでしなりを感じられるので、「待てる」ようになりますよ。

これで解決!
「右手の動きを少し抑えて
大きな円弧で下ろそう」

Drill 1
右手を引き付けるタイミングをなるべく遅くする

切り返し直後に手元を体に引き付けようとすると、右ひじを絞り(右わきを締め)、右手首を強く折る形になる。右ひじを外側に向けて構え、右手の親指から中指までを開いて、それができないようにして振ると、大きな円弧で振る感覚がわかる

Drill 2
ユーティリティを長く持って打つ

短い番手はトップでシャフトのしなりを感じづらく、それが打ち急ぎの原因にもなる。ユーティリティくらいの長い番手を、あえて一番長く持って振ると、しなりを感じて切り返しの「間」が取れるようになる

Point
手が下りてから体をターンさせる

切り返しではまず手を遠くに下ろし、それを待って体を回し始めると、手が体に近くなりすぎない(写真左)。手と体が一緒になってしまうと、インパクトで手元が詰まってしまう(写真右)

週刊ゴルフダイジェスト2024年5月21日号より

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